十七話 昼食 ページ18
彼女がいたという江戸時代は食文化が今と違うことは
出かける前にネットで調べておいた。
となると、無難なのはうどんや蕎麦、和風定食あたりだろうか。
寿司は財布の事情により却下される。←
左之「なあ、おまえは何が食べたい?」
辺りの店をきょろきょろと見回している彼女に尋ねると、
突然で驚いたのか少し肩が跳ね上がる。
A「こんなに食べ物の店ばかり並んでいるのは初めて見た。
ここの殿様はよほど食が好きなのか?」
左之「いやいや、そうじゃないって。ああ、あそこにあるのがうどん屋だな。
あれにするか?」
A「た、頼む。」
ショッピングモールに入っているチェーン店の一つに入っていく。
左之「どれがいいかあそこのメニュー・・・じゃなくて、看板を見て決めてくれ。」
きつねうどん、ざるうどん、かき揚げうどん、てんぷらうどん、カレーうどん。
よくよくあるメニューだが彼女は目を輝かせる。
A「原田殿、原田殿!うどんに天ぷらを乗せているぞ!!」
原田「そりゃ、天ぷらうどんなんだから、当たり前だろ。
あれが食べたいのか?」
A「うん!」
無邪気にうなずいた後、自分の行動を振り返ってか、彼女が顔を赤らめる。
A「そ、その・・・それがいい、です。」
左之「じゃあ、俺もそうするか。」
A「いただきます。」
律儀に手を合わせ一礼すると、パンッと箸を割る。
左之「熱いからやけどするなよ。」
ふぅふぅと覚ましてから口へと運んでいく。
A「!!」
左之「うまいか?」
食事中に話すというのは作法になっていないと躾けられてきたのか
声は出さないものの一目瞭然だ。
左之「そういえばおまえ、幾つだ?」
口で答えない分、指で答える。
左之「17か。ということは高校2年生ってとこか。」
A「っ。高校生、とは何だ?」
ようやく食べ終わった彼女が素朴な疑問を口にする。
左之「さっき会ったあいつらが寺子屋みたいなものに通ってるってやつのことだよ。」
A「では、原田殿もその高校生とやらなのか?」
左之「俺は教師の側だよ。そうだ、ちょっと会わせたい人がいるんだ。」
彼はそう言ってどこかに連絡していた。
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有彩 - 今日が.京になってます (2016年7月31日 16時) (レス) id: ca497103bc (このIDを非表示/違反報告)
朧 龍 - 舞華花音さん» ありがとうございます、無理せず頑張ります! (2016年4月17日 16時) (レス) id: bdb3c46ea6 (このIDを非表示/違反報告)
舞華花音(プロフ) - 朧 龍さん» そうですよ!はい!ずっと応援しています!頑張って下さい!あ、ですが無理はしないようにして下さいね! (2016年4月14日 7時) (レス) id: da6eceae08 (このIDを非表示/違反報告)
朧 龍 - 舞華花音さん» あれ?そうですか?これからも応援よろしくお願いします(^^) (2016年4月11日 23時) (レス) id: 3eb883c0b1 (このIDを非表示/違反報告)
舞華花音(プロフ) - 朧 龍さん» 私は朧龍さんのただのしがない物語好きの標準値の高さに驚きを隠せません(((( (2016年4月11日 22時) (レス) id: da6eceae08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:朧 龍&弓 桜 | 作者ホームページ:http://hakuoukiyumizakuraMakoto&shinsengumi
作成日時:2016年4月6日 9時