【テニプリ】演劇少女と天才少年【越前リョーマ】

三十六話 ページ44

ーちゅんちゅんー






貴「ん・・・・・あれ・・・・」






目をあけるともう空は明るくなっていて






朝になっていることが分かった





時計は６時を示していた





どんだけ寝てたんだ私・・・・






貴「・・起きよう・・・」






制服はお母さんが脱がしてくれたのだろう





だって今部屋着なんだもん





今日は普通に学校だ






貴「・・・行きたくない・・・」






あ・・・・





またいつもの癖が出てる





いやなことからすぐに逃げようとする





いつもの癖が





私なんか面倒な癖があるんだろうか





・・考えててもらちあかない





そのとき







祐「お、もう起きてるな」





貴「お兄ちゃん・・・」






お兄ちゃんがマグカップを持って部屋に入ってきた






祐「ほい。ココア。まだ春だし冷えるだろ」





貴「・・・ありがと」






お互い無言でココアを飲む





でも甘くてあったかくて






祐「・・・・越前君な」





貴「(ぴくっ」





祐「急に逃げられたって驚いて学校戻ってきたぞ」





貴「へ？」





祐「んで家にまで来た」






ええええええええええええええええ！？






祐「母さんが寝てるって言ったらさ、勝手に逃げんなってさ」





貴「・・・・だ、だって・・・・」






越前君とは竜崎さんがいるから・・・






祐「恋する乙女はすげーな。でもな」






お兄ちゃんは私の頭をやさしくなでると





にこっと微笑み






祐「逃げてちゃ、何にも始まんないの。前でなさいA」






お兄ちゃんが言っていることが





お母さんみたいで





面白いのに





やさしすぎるから





泣いてしまった





前向きたいよ・・・





でもね・・・・





暗闇で前も後ろも





なにもないの

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