第1話 ページ2
「お大事に」
告げられたその言葉に背を向けて、
病気についてのパンフレットや、様々な書類、
痛み止めの薬を手に病院を出る。
2日ぶりの空気を吸った。
憎いほどに蒼い空。
なのに、何一つ気持ちいいなんて思わなかった
あったのは、この先どうしようかという不安、
そして、
___真ちゃんに会いたいなぁ……
という想いだけだった。
まだ、好きなんだ。
あの日諦めるって決めたのに、、
……あぁ、笑わなきゃ。
ガラスに反射した自分の顔を見て、そう思った。
母も、高尾も言っていた。
笑顔でいたら、何とかなるもんだ。と……
笑顔でいれば、いいことがある。
今、無くても、いつかきっと返ってくる。
そう思って生きてきた10年間。
母が死んだ時もできるだけ泣かないように、心がけた
あ、でも、真ちゃんの前は泣いちゃったなぁ…
もし、今ここに高尾がいたら、
笑わせてくれるのだろうか……。
秀徳で過ごした3年のように、
充実して残り1年過ごせるのだろうか……
高尾がいたら、過ごせるだろう。
でも、、
例え無表情だとしても、
不器用だとしても、
おは朝の信者だとしても、
どんなラッキーアイテムを持ち歩いても、
私の隣には、真ちゃんがいてほしい。
なんて、真ちゃんに伝えることができたなら、
どれだけ良かったんだろう……。
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作者名:aoihalu | 作成日時:2018年12月14日 19時