検索窓
今日:25 hit、昨日:7 hit、合計:508,536 hit

41話 ページ46

五「A、着いたよ。」



「うん。ありがとう。」



五「大丈夫?部屋まで送ってこうか?」



「へーきへーき。私そこまで、か弱くないし……っ!」





私は履きなれたヒールだったから大丈夫だろうと思っていたのに、バランスを崩してしまった。





五「おっと!酔ったAは危なっかしいな〜。素直に送ってって言えばいいのに。」





とっさに悟が支えてくれたみたいで、私は悟に寄りかかる体制になった。





「ごめん。重いよね。」



五「重くないよ。全く、素直なのかそうじゃないのか分かんないね。」





結局、悟は部屋の前まで送っていくよと言って、私を支えながら一緒に歩いてくれた。私は酔ってるとはいえ、悟に申し訳ないという気持ちと、醜態を晒してしまったと複雑な気持ちだった。





五「じゃ、部屋入ってからも気を付けなよ。ぶっ倒れたりしそうで怖いよ。」



「それは、たぶん大丈夫。」



五「そう。それじゃ、おやすみ。」




悟は私におやすみと言うと、大きな手を私の頭の上においた。



その手から温かさが伝わってきて、少し眠くなった。



悟が頭から手を離すと、温かさが消え、どこか寂しいような、名残惜しいような感覚になった。





ギュッ





五「?」





私は、振り返って帰ろうとしていた悟の服を、黙ってつかんだ。





五「A、どうかした?具合悪い?」



「ううん…まだ…一緒にいたい。」




悟は少し目を見開いて、驚いているようだった。私が普段なら言わないことを次々と口にするからだろう。




五「……誘ってる?」



「わかんない。」



五「はあ、僕今すごく我慢してる。目の前に好きな子がいて、すごく無防備でさ、今すぐにでも僕のになったらいいのにって思うよ。でも、いくら好きな子だからって、酔ってるところを襲おうなんて思う男じゃないよ。」



「…知ってる。悟は優しいもん。」



五「じゃあ、僕にどうして欲しいの?」





そうだ。私は悟にどうして欲しいんだろう。



今の状況は、お互い好きだって暴露してるようなものだろう。私は酔ってはいるけど意識はあるし。





「…ハグして…ほしい。」



五「・・・。」




悟はじーっと私の方を見ている。ハグしてほしいなんてアラサーの女が言ってもいいのだろうか。
今日の私はどうかしている。自分で言っておきながら、段々恥ずかしくなってきた。

42話→←40話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (239 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
799人がお気に入り
設定タグ:呪術廻戦 , 五条悟
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ししゃも(プロフ) - 米毎さん» オレンジジュースどうぞおおお!!!面白いコメントありがとうございます!笑 更新頑張りますね!! (2020年11月18日 23時) (レス) id: 8991fe48ac (このIDを非表示/違反報告)
米毎 - うォォォォォォォォ!!!!可愛い可愛い!夢主ちゃんが可愛すぎる!カーッ!!宴だ!オレンジジュース持ってきてください!本当に面白いです!続きが楽しみすぎます!更新待ってます! (2020年11月16日 20時) (レス) id: 2a7a7ec279 (このIDを非表示/違反報告)
ししゃも(プロフ) - 桜餅ちゃんさん» コメントありがとうございます!そう言ってもらえてすごく嬉しいです!!更新頑張りますね(^^) (2020年11月10日 0時) (レス) id: 8991fe48ac (このIDを非表示/違反報告)
桜餅ちゃん - 夢主ちゃんめっちゃ可愛い!!五条先生推しからしたら本当神作品です!更新頑張って下さい! (2020年11月9日 18時) (レス) id: bb817d3613 (このIDを非表示/違反報告)
ししゃも(プロフ) - りりりのりーさん» こんにちは!本当ですか!?!ありがとうございます!。°(°´∀`°)°。めちゃくちゃ嬉しいです…更新頑張りますね! (2020年10月30日 20時) (レス) id: eb51039bf1 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ししゃも | 作成日時:2020年10月28日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。