進撃のパラレル（進撃の巨人リヴァイ落ち） (ページ4)

今日:15 hit、昨日:1 hit、合計:1,870 hit

ep.2 ページ4

心配そうにこちらを見ている女性に目を向けたとき、ドンドンドン！！とドアを激しく叩く音が聞こえた。

「おい、今すげぇ音したけど大丈夫か？！」

「エミリが天井に頭をぶつけたの！怪我は無いみたいだから大丈夫」

「朝から何やってんだよ…ったく。たいしたこと無くてよかったよ。つーか早く準備しねぇと遅れんぞ！」

「わかってる！」

ドアの向こうの人物にそう返した彼女は、私に服を差し出し「ほら、早く着替えて」と私を促した。

何故この人(とドア越しの人物)私の名前を知っているんだろう、などと考える暇も無く、何がなんだかわからないまま着替えを済ませ彼女に付いて部屋を出た。

ついて行くと、食堂らしき場所にでた。

そこにはたくさんの人がいた。

ここに来るまでにも何人かとすれ違ったが、この建物の中にこれほど多くの人がいたとは。

歩いている間に、シェアハウスとかソーシャルアパートメントにでも住んでいるのかな、なんて考えていたが、どうやらこれは寮と考えたほうがいいらしい。

まあ、寮にしても、これだけ広い食堂と人がいるのは珍しいと思うけど。

そして何より建物が古い。

この部屋に置かれている木の机に木の椅子。

普通だったらいろいろな加工がされた造りでもおかしくないのに、木そのものの良さを残した造りだ。

これは、テレビでしか見たことがない光景だった。

キョロキョロと周りを見渡しながら歩いていると「なにしてんの？」と彼女に怪しまれたので、今後は下手な行動はとらないでおこうと決めた。

朝食を済ませた後も彼女についてまわった。

同じ部屋で暮らしているし尚且つタメ口。

これから察するに、私は彼女と同年代だろうと推測した。

ならば、彼女についていけばとりあえずは問題ないだろう。

そう結論付け、何の疑いも無く歩いているとそれに気付いた彼女にぎょっとされた。