ep.10 ページ12
みんなでわいわと食事を楽しんだ後、食器を片付けに行く途中だった。
「やあ、エミリ!」
エミリを呼び止めたのは、巨人大好きハンジ分隊長だった。
まさかこの人とまで知り合いとは。
「ハンジさん。お疲れ様です」
「お疲れ〜。そんな畏まらなくてもいいっていつも言ってるだろ?私たちの仲じゃないか!」
(え、どんな仲??)
知り合いどころではなかったようだ。
「そういえば、今日の訓練とってもハードだったんだって?リヴァイも容赦ないよね」
あはは、と笑うハンジさん。
「と、そうだ!エミリに見てほしいものがあるんだよ!ついてきて!」
私が言葉を発する暇も無くハンジさんのペースにのせられてしまった。
腕を引っ張られて連れて行かれた先は、ハンジさんの部屋。
着くなり、嬉々として机の上に書類らしきものを広げていく。
何か探しているようだ。
「あったあった!ねぇねぇ、これを見て!」
1枚の紙を私の顔の前に突き出した。
ハンジさんの手から受け取って読んでみると、そこには巨人に関する情報がびっしりと書かれていた。
「これ、私が見てもいいんでしょうか?」
正直な疑問をぶつけると、ハンジさんはキョトンとした顔でこう言った。
「今更だろう?」
ですよね、なんて笑いながら返したが分からないことだらけだ。
(私って一体…)
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作者名:勾 | 作成日時:2019年2月7日 17時