私得な短編集[あんスタ]リクエスト募集中！！！ (ページ12)

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伏見弓弦. 照れさせたいページ12

弓「はぁ…」

私「どうしたの弓弦くん、ため息なんてついて」

弓「いえ、少し疲れただけでございます…
　坊ちゃまと口論になった際に
この地味もやし、などと罵られまして」

私「えぇ、それは同意しかねる…」

弓「何がです？」

私「だって弓弦くん、全く地味じゃないし。
　顔もかっこいいと思うし、背も高いし、優しいし、あと…」

弓「わ、分かりましたから、もういいですよ」

私「ん？なぜ顔が赤いの？」

顔を真っ赤にして目をきょときょとさせる弓弦くんがなんだか可愛いくて
面白くなってしまった。

だからちょっとからかってやろうと思ったのである。

私「ふふ、じゃあもっと言ってあげるよ！
　礼儀正しいし、いつも助けてくれるでしょ、すっごく頼りになるもん。
　あと、なんでも卒なくこなせちゃうからかっこいい」

弓「Aさん！！」

私「っ、あぁ、ごめん、つい面白くて」

弓「はぁ…Aさんも、可愛いらしい顔を
　してらっしゃると思いますよ」

私「！？」

ぬっ、この流れは…！？

弓「そんなに小さい体をしているのに休むことなく働いて
　しかし弱音を吐かないところは尊敬に値しますね」

私「ま、待って弓弦くん！」

弓「遠慮なさらずに…
　いつも大変な状況下にあるというのに笑顔を絶やさず
　アイドル達皆を気遣ってくれて…」

やり返すつもりだ！私を褒め殺すつもりだ！！

弓弦くんはスラスラと褒め言葉を並べる。

仕方ない、ここは敢えて…

私「ありがとう！とっても嬉しいよ！！」ﾆｺｯ！

渾身の笑顔っ！！！

弓「！それは、ずるいですね…」

ふぅ、完璧な反撃…

しかし、それが弓弦くんの負けず嫌いに火をつけてしまったようで

弓「完敗です。が、なんとしてでもAさんを照れさせたいものです」

そして、身を乗り出すと…

軽く、キスされた。

私「っ、なぁぁぁ！？」

弓「これは私も照れますね…ですが、これでおあいこですね」

したり顔の弓弦くんに、もう何も言い返せない。