五条side ページ24
父「っ……ﾊｧ…もう勝手にしろ
ただ1つ条件がある
そちらの藤家のご令嬢は今回の話に積極的で乗り気だ。
お前がその娘と番いたいと言うのなら
藤家のご令嬢には自分で説得するように」
五「えーめんどくさ
それ僕がやらなきゃだめなの？
忙しいんだけど」
父「それくらいやれ
1度会うだけだ、簡単なことだろう？」
父のにやけ顔に何か企んでるなと怪しんだが
まぁたった1度会って断るだけで
面倒事から解放されると思えば楽か
"お前とはむり"これを言うだけだから一瞬だろうしね
そう思い渋々僕はその条件をのんだ
そしてまた使用人たちの列の中を通り過ぎながら帰る
五「これで何か企んでたら本気で潰してやろ〜っと」
それから後日、そのご令嬢の希望で
何か原宿のカフェで待ち合わせすることになった
若い女の子が好きそーだな
Aと来たかったなぁー
「五条さん！」
僕より先についていてテラスに座っていた例のご令嬢は
まぁ世間一般的に言えば綺麗な方だった
Aより綺麗で可愛い子なんていないけどね
五「君が藤家の？」
藤「はい、藤 美琴と申します！
今日は来てくださってありがとうございます」
五「あー悪いんだけどさ
僕、君と結婚するつもりないんだよね」
そう言うとあからさまにショックを受けたような顔をする
五「だから今日は断りに来たんだ
僕にはもう番いたい大事な子がいるから」
藤「それは……学校の生徒の子ですか？」
五「…なんで知ってるの？」
藤「いえ…五条様からお聞きして…」
あのジジイ、よく知りもしないで
僕のAの情報を…
何か悪いことでも言ってたら殺してやる
五「そうだよ、僕の運命の番
だから君とはどうやってもむり」
藤「っ…そ、そうですか」
五「じゃ、僕の言いたいことはそれだけだからさ」
言いたいことは言えたので帰ろうと立ち上がると
そんな僕の服の裾を掴み引き止められる
藤「あのっ……待ってください！！
五条さんのこと…ちゃんと諦めるからっ…
今日だけ…今日だけっ私に時間を下さい！！！」
そう言って必死に頭を下げられる
んー、そんな時間あるならAと一緒に過ごしたいんだよね
五「それはできない
僕、最近任務でほとんど休みもなくてさー
A不足なんだよねー
だから君と過ごすくらいならAと過ごしたいんだ
じゃあね」
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作者名：きい | 作成日時：2022年8月7日 0時
