145 へっぴり腰 ページ28
えぇい!こうなったら意地だ意地!かっこ悪くてなんだ!出来なくてなんだ!劣等感?なんだそれ?やるっきゃない!やれる!
もう一度自分で気合を入れ直してチャクラを練る。
サスケ「そんなんじゃ何度やっても同じだ。マヌケ。ビビり。」
A「は?ビビってないし?」
サスケ「じゃあもっかい登ってみろ。そうしたら分かるだろう。」
A「やったるわ。」
足にチャクラを溜めてから助走をさっきより速く。そして木に一歩目を踏み出…
サスケ「止まれ!」
A「うごっっ?!!」
1歩目の足を幹にかけるところで私はピタリと止まった。サスケはそしてまたもや、ビビリと口にした。
A「だーかーら、びびってないっちゅーの!」
なんなん?そっちから登れって言ったり止まれって言ったりハッキリせんかい!
サスケ「動くな…。お前、自分が今どんな体勢か分かってるか?」
A「どうって…。」
私はただ木に右足を掛けているだけですけど。
するとサスケは後ろに何歩か下がりいきなりクナイを投げてきた。
A「えっ?!は?馬鹿!」
背中を伸ばしてそらすと、クナイは私の背中ギリギリを過ぎ去った。
A「…待って何事?」
一瞬死にかけたっていうのにサスケはすまんの一言もなく、「その体勢だ。登れ。」と言ってきた。待って。意味わかんない。冷や汗止まんない。
訳もわからず、チャクラを練らされ、行けと背中を押され、木に近づいていく。すると、、
A「え、え?!待って登れてない?!見てる?サスケ?!見てる?!」
かなり上の方まで登り見下ろすと、サスケはクルッと方向を変え、帰ろうとしている。
A「って、置いてくなし!」
結構な高さに怖気付いたけど勇気を出して飛び降りるとサスケ少し先にいるサスケに追いつく。
A「なんで?!なんで私今登れたわけ?!」
サスケ「ふん…簡単だ。腰が引けてるんだよマヌケ面。おまけに昼間サボってるくせして、夜修行しやがって。…ビビるのは腰だけにしろ。」
A「んなっ…!?」
サスケ「事実だ。」
なにも言い返せない…。
でもよく考えてみるとなんだか励まされてるような気もするのだ。俺たちと一緒に練習しよう、頑張ろう。自信持てよって。
…ちょっと自意識過剰かもしれないけど
サスケ「何をもたもたしてる。帰るぞ。」
A「はーい。」
なにせ今日のサスケはよく喋る。
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わんだ - 封印の儀を乗り越えて帰ってくる日を待ってます! (2021年11月10日 5時) (レス) @page29 id: 73a30926fa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:フェイル | 作成日時:2020年3月31日 15時