旧作神様はいた。4【NARUTO】【カカシ落ち】 (ページ27)

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144 自主練ページ27

A「ほんとの事いうから、私をどうか殺さないで欲しいのと、カカシ先生だけには言わないでくださぃ…。」

サスケのことだ。鉢合わせしちゃった夜の私の行動が可笑しく写ったか、私が抜け出していたのをずっと分かっていて怪しんだのだろう。誰にもバレずこっそり強くなりたいなどという私の甘ったれた作戦は失敗してしまったのだ。

サスケ「それはお前の目的次第だ。」

どうにもならないと分かりつつ、私は脳内であの夜の事をぐるぐると巡らせ、ほんとは誰にも言いたくなかった事を暴露する事にした。

A「……んしてたの…。」

サスケ「は？」

A「だから…………自主練してたの！」

やけになってから、暫くの静寂。

やっぱり言わなきゃ良かっただの、何かマシな嘘はつけなかっただろうかだの、サスケなんか言えよだの、一気にいろんな事が頭に浮かんだ。
サスケの長めの前髪の隙間から表情を恐る恐るうかがうと、目をパチクリさせていた。

サスケが呆れるのもよく分かる。怪しんでおいて別に私が悪の組織のスパイだとか吸血鬼で夜な夜な人の血を飲まないと生きていけなかったり、逆にこの森の妖精で自然界の生き物達の要だったとかそんな訳でもなく、私がただただ自主練してるだけだったんだから。

でもこれがバレてしまった私はかなりイタく恥ずかしい奴になってしまった。

あぁ何してるんだろ自分。

なんて考えているとサスケの口から予想もしなかった言葉が出た。

サスケ「登れ。」

A「は？」

サスケ「登れ。」

私が頭の上で特大のはてなを浮かべていると、木に登れマヌケ面！と叫ばれる。

A「は、はぃぃぃ！」

ひぃーおっかねぇ！！…なんて絶対口にしないけど……とか思いながら足にチャクラを集める。

そのまま助走をつけて一気に木をタタっと駆け上がる！

…しかし六歩目で足は木を捉えられず、印をつけてから降りた。

A「……という具合です………。」

なんかもう恥ずかしいというか、情けないというか、申し訳ないというか…。私はとてもいたたまれない気持ちでおずおずとサスケを見た。
しかし彼は傷だらけの大きな木の一点をボーッと見つめているだけ。

そうか！木がいけないのか？！私はこの木に嫌われていて、意地悪されているだけなのか？！

…自分のこんなテンションに自分自身が疲れてしまい、小さく溜息をついた。