138 あの時 ページ20
A「サクラ。」
サクラ「ん?」
A「私さ、あの時ナルトとサスケに泣いてすがったでしょ?あの時、正直さサクラの事は眼中に無くて、その…カカシ先生をどうしても助けたかったんだよね。だけど、サクラがいなかったら私、あの時無理だったと思って…だから…。」
うまいこと言葉に出来ず、ごもってウダウダしてしまう。
サクラ「急に何を言い出すかと思えば…。ほんとあの時は顔ぐちゃぐちゃだし、サスケ君に抱きつくし困ったわよ。」
A「それは誠に申し訳ありませんでした。もう一生しません。」
船に乗る前での、サクラの鋭い目が蘇り身震いがした。サクラだけは怒らせてはいけない…
サクラ「…でも私だって、あの時怖かったしもう打つ手は無いと思ってた。でもAやナルトは助けたいと思ってだでしょ?その点ではアンタ達に私も引っ張られたのよ。」
思い返すように、一点を見つめるサクラの横顔は手を握ってくれた時の顔と重なった。
あぁ、サクラは私が思っていたよりずっと強い。原作ではナルトとサスケに挟まれているから頼りなく見えるけど、最初からサクラは技術的にも頭脳的にも精神的にも強かったんだ。
サクラ「あのー、ずっと前から聞きたかったんだけど…Aって先生とどういう関係なの?随分親しげだし、泣く程助けたいなんてよっぽどじゃない?」
A「……たしかに。」
サクラ「なにそれ!」
サクラの疑問に納得してしまってつい、「たしかに」とつぶやいた。いや納得してる場合じゃないんだけども!私と先生の距離感や今日の私の言動を見ていたら不思議に思うのも無理は無いかもしれないな。と思った。
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わんだ - 封印の儀を乗り越えて帰ってくる日を待ってます! (2021年11月10日 5時) (レス) @page29 id: 73a30926fa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:フェイル | 作成日時:2020年3月31日 15時