旧作 神様はいた。2【NARUTO】【カカシ落ち】

49 一番驚いた事 ページ9

時計の音だけが単調に鳴り続け、ピリピリと緊張が走る。乾きにゴクリと喉を鳴らして、ジッと見つめ合うが、相手の威圧感に恐怖を覚え目線を外した。


あんなに食べるんじゃ無かった…。
悔やんでも悔やみきれない思いが頭を駆け巡る。

私はこの1年でカカシ先生の事がよく分かったつもりだ。
優しいのはもちろん、天才忍者なのに日々の鍛錬を怠らず、木の葉の里を一番に考える。イチャパラは新装版が出ると必ず買うし、イチャパラが置いてある棚は念入りに掃除をするのも一つだ。



カカシ「A。」


低いトーンで名指しされ、体がこわばる。

A「はい…」

表情は少ししか見えないはずなのに、不機嫌なのがわかるのはどうしてだろう。

漫画ではさ先生が敵と戦う時、絵のタッチが違うっていうか、目がキリッとするじゃん？
でも、実際に会うと変わってるわけじゃないんだよね。なのに真剣なオーラが醸し出てるんですよ。

何度見ても不思議だ。




カカシ「あのねー。お前は俺のことお財布かなにかと思ってる？」

頬杖をつきながら追い討ちをかけてくる先生の視線をひりひりと肌に感じる。


A「ごめんなさい。」


イチャパラを買うとか、イチャパラを常に綺麗にするとか、そんな事じゃなくて。





先生と1年間過ごしてきて、一番驚いたこと。





先生は…









怒るとめっちゃ怖かった。








いつもは優しいだけに、怒るときの迫力が凄まじい。直接は怒られたことは無いけれど、部下の中忍や下忍に対してはもうスゴイ。怒られちゃった人は血の気の引いた顔をして、ぺこぺこと謝るのだ。

それが今、私に降りかかろうとしている。




カカシ「思ってるか、思ってないか聞いてるでしょうよ。」




A「…思ってるわけ無いです。」

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