備忘録 (ページ12)

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NM 半身麻痺　5-1 一話のみページ12

「俺も行くよ」

「いいよ、大丈夫。」

「もう…なんかあったら扉叩くんだよ？」

潤くんとショッピングモールに買い物に来た

人が多いと大変だから平日の昼間に。

半身麻痺の潤くんは多目的トイレに入っていった

本当は一緒に行って介助してあげたいけど…

恥ずかしさもあるのかそれは許してくれない

仕方ないな…と扉の前で待とうと

扉が閉まる直前だった

ドンっ

「潤くん！」

閉まりかけのドアを開いて中へ入る

バランスを崩して倒れてしまった

うつ伏せに倒れたから自分で起き上がるのは難しい

「ここ掴んで。」

なんとか自分よりも背の大きい潤くんを起き上がらせようと立て膝の状態まで持っていくと

「あ…」

床に広がる液体

「んっ…んーっ」

これ以上出ないようにとグッと体に力を入れたのがわかったけれど今の潤くんには難しいこと

また再び液体が広がる

「待っててね。すぐ戻るから。」

「ん…」

メンズのフロアで助かった

適当に服を買ってトイレまで戻る

清掃員の方がタオルを貸してくれた

「ごめん…ごめんかず…」

「いいの。誰も悪くないから。」

色々話しかけられるのも嫌だろうと思いお互いそれ以上は喋らず
黙々と片付ける

清掃員の方が床片付けますよと声をかけてくれて申し訳ないけれどお言葉に甘える

杖をしっかり握ったのを確認してトイレを出る

「帰りたい…？」

「いや、かずの服買ってないし…もう大丈夫だから…」

「そっか。…じゃあ服見たら帰ろうか。疲れたでしょ」

「ごめんね。、、今度からは一緒に…」

「もちろん。助け合お？一緒に住んでるんだから」