summer2-16 ページ38
暫くたって、ようやくジュンくんに支えられカズさんがでてきた。
崩れるように座って俺に頭をさげる
「まーくん。ごめん。せっかく買ってきてくれたのに。」
俺は首をふる。
ジュンくんが濡らしたタオルをカズさんへ差し出した。
「ほら。顔拭いて。」
「ん・・・」
「相葉くん、俺からもごめん。数日前もあったんだよ。こういう事。」
「え、そうなの？体調悪かったの？」
「そうじゃないんだ。今みたいに自分の許容量をオーバーして食べちゃって。
挙句に身体が受け付けなくて、最後は吐いちゃうんだ。」
「なんだか過食症みたいだね。」
ジュンくんは首を振る。
「確かに過食症って食べるのが止まらないっていうよね。
でも、カズの場合は違うと俺は思ってる。だって・・・カズ！」
鋭い声に振り返ると、カズさんの手にはおにぎりがあった。
急いでとりあげてちゃぶ台のご飯をキッチンへ運びこんだけど、
それを追いかけるようにカズさんは手を伸ばすから、抱えて上にあげた。
「もう、食うな。食べちゃダメだよ。」
「・・・もう、食べたくない・・抑えられないんだ・・・」
涙を流しながらいうカズさん。
おにぎりを取られないように掲げてオロオロしていたら、ベッドの上に数珠が転がっていた。
え？なんで？
カズさんを見ると、腕には4つの数珠。
「いつの間に・・・」
気が付いたジュンくんがベッドに置かれていた数珠を掴んで腕に付けようとした。
反射的に腕を引いたカズさんの手に数珠が当たる。
途端に悲鳴が上がった。
「ああっ・・・っい！」
カズさんの手の甲には、数珠の跡が真っ赤になって腫れあがっていた。
「・・・こんな風になるのは”憑かれているヤツ”なんだろ？
以前そう説明してくれたじゃないか。」
ハアハアと苦しそうに息をしているカズさん。
まさか・・・何かが取り憑いてるの？
「もう意地はってる場合じゃない。気が付いてないかもしれないけど、
お前の身体はどんどん細くなってる。あれだけ食べてるのに。」
「食べてないよ・・・全部出してるから・・・」
「違うよ。先週は普通だった。それが、この2，3日でげっそりなってる。
こんな急に痩せるなんておかしいよ。絶対に。
何か良くない事がお前の中で起こってる。」
ジュンくんは数珠を突き出した。
「ちゃんと見て。これはカズが作った数珠だ。しょーさんのじゃない。
全部付けるのが辛くて外したんだろう？
自分で念を込めた数珠に負けてるじゃないか！」
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ねこにゃん(プロフ) - orangeさん» ご挨拶いただきありがとうございますm(_ _)mなんだかんだでずるずる長くなってしまってます。どうぞ最後までお付き合いくださいね♪ (2019年9月5日 0時) (
レス) id: 4b03694919 (このIDを非表示/違反報告)
orange(プロフ) - 後れ馳せながら独立シリーズ？化おめでとうございます(*^^*)なんだかんだ大切にされる愛されカズちゃんのお仕事や能力や過去とか気になってしまいますねo(*ﾟ∀ﾟ*)o (2019年9月4日 22時) (レス) id: ec0a1d16c2 (このIDを非表示/違反報告)
ねこにゃん(プロフ) - orangeさん» こちらこそ、読んでいただいてありがとうございます！面白いと言ってもらえて嬉しくてたまりません。まだまだ暑さは続くようですので、orange さんもどうぞご自愛くださいね。コメントありがとうございましたm(_ _)m (2019年8月14日 0時) (レス) id: 4b03694919 (このIDを非表示/違反報告)
orange(プロフ) - こんにちは暑い中更新ありがとうございます！(^^)summerとても面白くて引き込まれてしまいます(*^^*) (2019年8月13日 21時) (レス) id: ec0a1d16c2 (このIDを非表示/違反報告)
ちえさん(プロフ) - ちずるさん» 毎日暑いですね〜。ちずるさんも暑さには気をつけてくださいね。若い二人。書いていてとても楽しかったです。コメントありがとうございました♪ (2019年8月2日 8時) (レス) id: d02d1a736e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちえさん＆ねこにゃん | 作成日時：2019年7月9日 15時
