第71夜 ページ31
カシムを、スラム街の人たちを救いたいというアリババに思い…
そのまっすぐな思いに、眩しくなって私は目を細めた
「支持を得たら、俺は身分を明かし、あのアブマドの下衆野郎と話をつけに行く!!
俺はやるぜアラジン!!」
アラジンは少し間を置いた後、アリババに尋ねる
「ねぇ、それでも王様が君の言葉を聞いてくれなかったら…どうするんだい?」
「!…それは…」
青ざめて、何も言えなくなったアリババをアラジンは諭した
「アリババくんが、大切な友達のためを想う気持ちはとてもよくわかるんだ。
でも…怒りに任せて戦ってしまうと悲しいことが起きる気がするんだ」
「そ……んなこと言ったって…!」
アリババは続けて自分の想いの丈を私達にぶつけた
あぁ、アリババ…。君は分かってるんだね
自分の選択で苦しい人が増えることも、喜ぶ人が増えることも
アリババは自分の中の葛藤を叫んだ後、私たちに言う
「もう…ワケわかんねーよ!こんな情けねぇ俺はっ……
だから今、お前らに会いたくなかったのに……
もう…もう出てってくれよ!!
この国から出てってくれよ!!」
アリババ…
泣いて苦しむアリババを見て、胸を痛めていると、
隣で何かが勢いよく振り下ろされたのが見えた
え?
そしてそのまま_______
ゴツンッッ
大きな音を立てて、アラジンの杖がアリババの頭を叩いた
oh…
「…痛えな!何すんだよ!」
アリババは怒って叫んだ
そんなアリババにアラジンは言った
「落ち着いておくれよ。アリババくん」
いや、いきなり叩かれて落ち着けるかいっ
私が心の中でツッコミを入れるも、アラジンは続ける
「君は大変なことを考えすぎて、頭がゴチャゴチャになっているんだ」
あ、そっちのことね…。失敬、間違えました
「確かにこの国の問題は僕らには難しい…でも、大丈夫だよ!」
アラジンは立ち上がって、元気付ける様にアリババの両肩をつかんだ
「僕も君と一緒に考えるから!」
アリババの目に光が宿る
「君の大切な友達のために、どうすればいいのか考えさせておくれよ!
ウーゴくんやモルさん、Aさんもいる。
みんなで考えれば今よりいい答えが見つかるはずさっ!」
アリババは目を見開きながら少し黙った後に口を開いた
「……怒鳴って、ごめん…」
「うん」
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パンの耳(プロフ) - 小冬さん» ありがとうございます!頑張ってかわいく書いてたので、そう言って貰えて嬉しいです笑頑張っていきますね!! (2019年8月5日 19時) (レス) id: 348921769e (このIDを非表示/違反報告)
パンの耳(プロフ) - Nてゃんさん» ありがとうございます!楽しんで頂けて何よりです!!続きをはやく書けるように頑張ります!! (2019年8月5日 19時) (レス) id: 348921769e (このIDを非表示/違反報告)
小冬 - 面白くて、一気に読んでしまいました!!アジーズちゃん可愛い、面白い!!これからも頑張ってください! (2019年7月23日 16時) (レス) id: b394ae1541 (このIDを非表示/違反報告)
Nてゃん(プロフ) - 一気に全部読んでしまいましたアラジンの話を探してたのですがこのお話読んで良かったですぜひ続きをよろしくお願いします!楽しみにしてますね応援してます!! (2019年6月19日 13時) (レス) id: 6afec1b512 (このIDを非表示/違反報告)
パンの耳(プロフ) - 田んぼさん» ありがとうございます!遅いですが頑張っていきます(*´∀`)♪ (2019年4月21日 22時) (レス) id: 2f7c56e7b4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:パンの耳 | 作成日時:2019年1月17日 6時