【マギ】ある少女の冒険２

第58夜 ページ16

目の前にやっと会いたかったシンがいる

そう思うだけで、目から涙が溢れそうになる



けど、




シン




何であんた……







葉っぱ一枚で仁王立ちしてるの？




私がマジで引いていると、アラジンが素早く叫んだ




「2人とも危ない！！下がって！！」

モンスターかもしれない！とアラジンは私たちの前に出る


「ここは僕に任せて！！」





私は、アラジンの対応に拍手をする


素晴らしいっ…



その中、全裸のシンは慌てて言い訳をし出した

「え！？いや、違うんだ！！話を聞いてくれ！」








「服を貸してくれてありがとうアラジン！」



私たちはシンの言い訳を聞き入れて、みんなで炎を囲んで話していた



「うん！僕の小さい服しかなくてごめんよ。」




シンはアラジンのパツパツの服に、一つネックレスをつけているだけで、

むしろさっきより変態感が増している





そして、私はネックレスを見て、驚いた


私があげたプレゼント…してくれてるんだ…

嬉しくて、私はクスリと笑った




その中、シンは自己紹介する


「俺の名は『シン』 バルバッドへ向かうところだった商人なのだよ」



隣にシンがいる…それがなんだか懐かしくって、ニコニコとしてしまうのをやめられない
というか、ニヤついてしまう


ふふっ…シンだ









その中、小さな違和感があることに私は気づいていた

考えたくもないその違和感を無視するようにシンの話を聞く





いいじゃないか。無事でいてくれていただけで

いいじゃないか。笑え、笑え。









話の中、モルジアナは話を切り出す


「…あの、バルバッドへ急ぎませんか？今日中に着かないと…」



「おっと、すまないねお嬢さん！」


シンは明るくそう言って立ち上がった



「冒険譚にはつい、熱が入ってしまうのだよ」




「わかる。わかるよ、おじさんのきもち！」



アラジンも楽しそうにシンに話しかけて、立ち上がった




すると、シンが私とモルジアナをじっと見つめる




モルジアナは居心地が悪そうに、シンに尋ねた


「…あの…何か？」



「ん？ああ！」


シンは、いつもの甘い台詞を吐く



「君達のようなかわいらしいお嬢さんとの出会いも旅の楽しみの一つだとおもってね！」






「はぁ…」


あ、これはモルジアナに全く響いてないぞ

シンめ…腕が落ちたか？




私が前を向くと、アラジンは切り出した



「ねえ、バルバッドはまだかな？」

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