貴様らとっくに両想いだからな！？[２]【天祥院英智】 (ページ10)

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－You Side－

「じゃ、お疲れ様～。後片付け頼んだからね」

「あっ、A。お菓子の味見、明日聞かせてね～」

「じゃあ、また明日♪」

「はいっ、先輩方！気をつけてお帰りくださいね」

Knightsのレッスンも無事に終わり、私と朱桜くん以外はゾロゾロと部屋から去っていく。

朱桜くんとの放課後の旨を瀬名くんに伝えれば、何故か後片付けまで任される羽目になってしまった。……いつもは全員でやってるのに。

「……さて、神楽先輩！ぱぱっと掃除も終わらせて、Libraryへ向かいましょう！」

レッスン室の扉が閉まった途端、くるっと綺麗なターンでこちらを振り返る朱桜くん。
楽しみで仕方ないとでも言うような彼に、こちらも胸が高鳴った。

＿＿＿

掃除が終われば、戸締りをして、職員室へ鍵を返しに行く。
もうすっかり、辺りは橙色に染まってしまったけれど……つむぎくん、いるといいな。

そんな少しの不安を抱きつつ、2人並んで廊下を歩く。

無言を貫く状況に、軽く行き詰まってしまう私。先程はあんなに会話が弾んでいたはずなのに、まるで話題が思いつかない。

それでも、何かしら喋らなくちゃ……そう思って、咄嗟に浮かんだ話を切り出すことにした。

『あのさ、』
「あの、」

＿＿見事に重なった言葉に、お互い「え？」と顔を合わせる。

やはり、色々と似ているらしい。私たちは。

『っ、朱桜くんからどうぞ？』

「いいえっ、こういうのはLady firstですから、」

そちらが先に、と首を振る朱桜くん。

もちろん、お互いが譲り合っていては埒が明かない為、お言葉に甘えることにした。

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