＊91 一緒に ページ44
*
・
『………私は、どこにもいかないですよ？』
江口「……うん」
『こんなにドキドキするのも、こんなに安心するのも、こんなに腹が立つのも………昔も今もこれからも、拓也さんだけです』
江口「うん……ん？腹が立つって、それ良いの？」
『いいの』
江口「あ、いいんだ」
真面目な顔で目を合わせあったあと、ぷ、と2人で吹き出す。
不安なのは私だけじゃないんだと思ったら、嬉しくて自然と笑えてくる。
江口「……あー、でもね、やっぱり不安なものは不安なので……その代わりというか…」
『代わり？何ですか？』
江口「いや……えーっと……、…」
『……？』
顔を赤くして私から目を逸らした拓也さんは、何か決心したように繋いでいる右手にギュッと力を込める。
そして、ポケットから何かを取り出して私の手にソレをのせる。
『………鍵？』
江口「…うん、俺ん家の」
チャリ…と音を立てて手のひらにのっているその鍵には、俺癒でお馴染みのペンくんぬいぐるみストラップがついている。
また癖の強いストラップ………
ていうか、
拓也さんの家の鍵………？
てことは………
江口「一緒に住みませんか、俺と」
『っ……』
江口「…ていうか、お願い、断んないで。
うんって言って？」
「俺、もうAのこと離すことできない」と私の両手を握りしめる。
その手は大きいのに、力が篭ってて少し震えてる。
言ってることは強引なくせに、こういう少し怖がりなところ………
『好きだなぁ……』
江口「えっ……んっ、」
夜遅く、人がいない2人だけの帰り道で、背伸びをしてその唇に口付ける。
これが、私の答え。
『私も一緒に居たい……拓也さんと』
江口「ッ……っうぅぅあああぁぁぁ」
『ええええっ…なん…っ、なにしてるんですか！？』
江口「いや……ちょっと……思わず取り乱してしまって……」
両手で顔を覆って、声にならない奇声を天を仰ぎながら発した拓也さんにビックリしていると、
腕をグイッと引かれてチュッ、とキスをされる。
江口「………続きは帰ってから、ね」
『っ……あ、明日仕事っ……！』
江口「だめでーす」
『あっ、ちょっと……！』
嬉しそうに笑って先を歩き出す拓也さんの背中を追いかけて、
今度は私から大きな手を握った。
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晴(プロフ) - 井戸さん» 同棲編はほんとに制限ギリギリまで責めようと思ってます(笑) よろしくお願いします！！ (2020年4月22日 18時) (
レス) id: 7dca284c0c (このIDを非表示/違反報告)
晴(プロフ) - 武田さん» お金は江口くん本人へ！！！(笑) ありがとうございます！！続編もよろしくお願いします！！ (2020年4月22日 18時) (レス) id: 7dca284c0c (このIDを非表示/違反報告)
晴(プロフ) - 陽愛さん» こちらこそありがとうございますです！！！続編の方もよろしくお願いします！！ (2020年4月22日 18時) (レス) id: 7dca284c0c (このIDを非表示/違反報告)
井戸 - 同棲編ｷﾀｧｧｰｰ！！！ありがとうございます！！ (2020年4月21日 10時) (レス) id: 1e21205b19 (このIDを非表示/違反報告)
武田(プロフ) - ｳﾜｰｰｰｰｰｯ!!!!!続編!!!!!ｳﾜｰｰｰｰｰｯ!!!!!ｳﾜｰｰｰｰｰｯ!!!!!もう！どこに金払えばいいんですか!!!!!有難うございます!!!!! (2020年4月21日 1時) (レス) id: 784988d0c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はる
| 作成日時：2020年3月29日 23時
