File.3 ページ18
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今年入った新人の受付嬢は、どっからどう見ても仕事ができない女だなと思った。
彼女の第一印象は、綺麗ではあるけど、可愛くない女。
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「山田さん、呼んでますよ。」
同じ部内のOLが呼んだかと思えば、入り口で立っているのはこの場に似つかわしくない制服を着た女。
A「お届け物です。」
涼介「ああ、どうも。」
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隣の部署のふわふわ頭が言っていた子か、と思い出した。
A「...。」
こっちを見た彼女の顔から笑顔が消え、頭を下げた。
A「...いえ、失礼します。」
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雄也「へえー、で、その子のことが気になってるんだ。」
涼介「...は?いや、俺の話聞いてたか?」
雄也「聞いてたよ〜。俺の顔見て顔色ひとつ変えない、むしろ真顔になる女の子なんているのかって話でしょ?」
大分脚色された俺の話をバーカウンターの向こう側に立つ雄也が笑う。
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んなこと言ってねえよ、とグラスの残りを喉に流し込んだ。
雄也「まあ好みは人それぞれだからね。」
涼介「そういう話がしたいんじゃないの、俺は。」
雄也「じゃあどういう話?」
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どういうって...
空のグラスが奪われて、手の行き場がなくす。
雄也「山田から女の子の話聞くなんて、あの時以来だから。」
涼介「...そうだっけ。」
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まあ確かに、自分の気持ちの問題ではあったけど。
凛がいなくなってから、そういう類のものは全部無意識的に遠ざけてきた。
けど、それとこれとは同じではない。
涼介「そうじゃなくて、可愛くねえなって話だよ。」
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雄也「そう?でも可愛いって言われてるんでしょ?連れてきなよ、俺も見たい。」
涼介「...雄也が思ってるような関係じゃないから。」
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みき(プロフ) - あの、ほんとにエゴ彼大好きで...泣 最後の最後まで山田さんかっこよすぎて死亡しました!できたら続編とか見たいです!!笑 (図々しくてごめんなさい) (2019年2月22日 10時) (レス) id: 0b1b5d9298 (このIDを非表示/違反報告)
shuuka(プロフ) - すごく面白かったです!どの作品も面白くて、あすみさんの小説を読むのが毎日の楽しみでもあります!!あすみさん大好きです!笑 (2019年2月15日 21時) (レス) id: 4dbc1de551 (このIDを非表示/違反報告)
あすみ(プロフ) - 柘榴さん» 嬉しいお言葉、ありがとうございます!このふたりが夫婦って一体どんな感じなんだろう…想像つかないですね…(・・;) でも面白そうです(笑) 機会があれば書いてみたいと思います! (2019年2月12日 16時) (レス) id: 9eb015a482 (このIDを非表示/違反報告)
あすみ(プロフ) - クルミさん» 最後まで読んでくださりありがとうございます! このふたりのその後も面白そうですね(笑) 機会があったら書いてみたいと思います! (2019年2月12日 16時) (レス) id: 9eb015a482 (このIDを非表示/違反報告)
あすみ(プロフ) - 美夏さん» コメントありがとうございます!きゅんとしていただけてよかったです(><) (2019年2月12日 16時) (レス) id: 9eb015a482 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あすみ | 作者ホームページ:https://mobile.twitter.com/0059_asumin
作成日時:2019年2月1日 0時