【カゲプロ】＿＿余命半年、『いつも』笑顔でいよう。

『敵じゃないよね。』 ページ34

「…………しまっ…!!!?」

あわてて顔を覆う小雪ちゃん。


…だけど、もう遅かった。


「……小雪ちゃん。」

「ッ……!!!あ…あの…お、お姉様…!!!」

びくりと肩を震わせる小雪ちゃん。

「【能力】持ち……？」

「ひいぃ…ごめんなさいごめんなさい…違うんです!!違……って、お姉様??」

小雪ちゃんが、すっとんきょうな声を出す。

顔も唖然としていて、少しだけ笑っちゃいそうになった。

「ぁ…えとね。小雪ちゃん。目が赤くなるのは私も同じ。」

「ッ!?!……え!?!!え、…ぁ…ちょ…ちょちょ…!!!ちょっと待ってくださいね…!!」

あぁ…混乱しちゃった。

まぁ無理もない。いきなり『目が赤くなるのは同じだよー』と言われても混乱するだけだ。私の馬鹿。

数分後に落ち着いた小雪ちゃんは自分の能力について教えてもらった。

小雪ちゃんの能力は【目を調べる】。某死神漫画のアイドルのように、頭上にその人の情報が出るそう。

本人は気味が悪いですよね、と自嘲気味に笑っていたが私の方が気味が悪い。

私は小雪ちゃんを全力で否定する。

「気味悪くないよ、小雪ちゃん!!私の方が……うん、ね。
あ、そうだ!!メカクシ団に小雪ちゃんも」

「…い、や、で、す。いくらお姉様でもそれは許可しません。」

きっぱりという小雪ちゃん。

…何でだろう？

私が首をかしげていると、小雪ちゃんはこちらを半目で見ながら言葉をつらつら並べる。


「……メカクシ団とかいう所、お姉様を苛めてるんですよね。
えぇと…あ、由美とかいう人の嘘で。
そんなクソ達の所には行きたくありません。」


＿＿＿＿＿＿＿＿あぁ…分かってくれた。


ありがとう、としかいえない私はまだまだ弱いようだ。

『繰り返しだ。』→←『嘘でしょ？』

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