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412話 舞う紙の行く末 ページ32

「とりあえず、お昼ご飯食べませんか?」



独歩「え、あ、一緒に食べるって、冗談では無かったのか……」



「シンジュクはあまり詳しくないので、おすすめの場所ありますか?」



独歩さんはぶつぶつと何か言い始め、どこか閃いたように、私に案内をしてくれる。



独歩「あそこなら会社も近いので、いつ呼び出されても問題ない。なので、おすすめです」



この人、会社の事考えすぎでしょ!?そう思ったが、とりあえず後を追うことにした。



「あの、独歩さんはシンジュク代表チームの一人で、間違いないですか?」



お昼ご飯に向かう途中、本題を聞いてみた。



独歩「なんでそれを……って、先生が有名だからな」



「ま、そんな所です!で、チーム名とか聞いてもいいですか?」



今度は寂雷さんの話は一切しないぞ。ここは大人しく、必要な情報だけ聞いていこう。



独歩「えっと、まてんろう……ですよ」



「へえ!かっこいいですね!どうやって書くんですか?」



まてんろう……めちゃめちゃカッコいいじゃん!なんで一二三は教えてくれなかったんだろう?



独歩「えっと……まてんろうの、まは……いや、紙に書いた方が早いな」



彼は、サラリーマンが良く持つビジネスバッグを開ける。中にはパソコンや資料などが入っており、どうやら裏紙を探しているみたいだ。



私は思わず手に持つ名刺を見る。ここに書いて貰えば良いじゃん。



「あの、ここに……」



そう話しかけると、彼を驚かせてしまったみたいで、資料のような、紙がたくさん入ったファイルを落とす。



ファイルの中から、一枚の紙が宙を舞う。



独歩「あ、ああぁぁぁぁあ!あれを無くしたら俺はクビ……間違いない。もう無理だ……ハハッ」



乾いた笑顔の中、彼は涙を流していた。それだけ大切な資料だったのだろう。



そんな彼を見て、私は紙に向かって走り出した。

413話 追いかけた紙は→←411話 独り歩くシンジュク



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おもち。(プロフ) - 椿さん» 椿ちゃんッッッッ!!!🥰🥰待ってたよ👍 (2022年1月17日 10時) (レス) id: 4bc1554c33 (このIDを非表示/違反報告)
椿(プロフ) - おもち。さん» おもちちゃん……本当にお待たせしました。そして、本当にありがとう。見守って下さっていた事、本当に嬉しかったです。ずっとずっとごめんなさい! (2022年1月16日 4時) (レス) id: 0a94b6f111 (このIDを非表示/違反報告)
椿(プロフ) - 華蝶さん» コメントありがとうございます!本当に本当にありがとうございます!一日で読み切って頂けたなんて、本当に嬉しいです。また頑張って更新して行きます。宜しくお願いします! (2022年1月16日 4時) (レス) @page44 id: 0a94b6f111 (このIDを非表示/違反報告)
おもち。(プロフ) - 最近更新止まっちゃってるみたいですね... (2022年1月13日 17時) (レス) id: 4bc1554c33 (このIDを非表示/違反報告)
華蝶(プロフ) - 初コメ失礼します。面白くて一日で一気に読んじゃいました!続きってまだ書かれてない感じですかね…? (2022年1月12日 22時) (レス) id: 89bcc7066a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:椿 | 作成日時:2021年7月23日 11時

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