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俺がしたのはいたって簡単ですよ。
まずはお嬢様、貴方の首を絞めた。


なんでかって?志麻に罪を着せるためです。
志麻が自分で命を絶つほどの理由なんてそれくらいでしょう?
本当は違う理由で罪を着せるつもりだったですけど、貴方が良いように動いてくれた。


言いましたよね、体のどこかに傷をつけたって。
それ、腕なんかじゃくて、俺の足首だったんですよ。
ほら、今も跡がある。痛かったけれど、貴方の苦しむ顔が可愛らしくて、その時は全然気になりませんでした。


けれどこれは使えると思ったんです。
普通は腕を引っ掻いたと勘違いをする。
だから志麻に猫を探させました。
奥方様の猫。あの子は人に抱かれると暴れるから、必ず引っ掻き傷をつけるって簡単に予想できる。


案の定志麻は腕に傷をつけて帰ってきた。
それを見た時思わず笑ってしまいました。
やはり優秀でしたよ、あいつは。俺の望む通りに動いてくれた。
まぁ、最後まで言葉遣いは直りませんでしたけど。


あとは貴方が見た通り、センラを撃った。
俺が死んで貴方と幸せになってもらう未来も考えました。
けれど、俺は案外嫉妬深いようです。
我慢なんて出来なくて、気づけばトリガーを引いていた。
センラが地面に倒れたのを見て、これで貴方は俺だけを見る、なんて思ってしまった俺は少し狂ってますね。


俺がしたのはこのくらいです。
案外少ないでしょう?


でも分からない。
坂田が死ぬことなんて想定外だったし、奥方様の件もまさか貴方が手にかけるとは思いませんでした。
1番の謎は黒い本。
あれから全てが始まっていたと思うのですが、俺は本当に知らないんです。









そこまで話したうらたは私の顔を見る。
その顔は嬉しそうに作られていた。
これで私とうらたの2人の世界だ、とでも言いたげな。
私は思わず微笑んだ。その顔はひどく歪んでいるかもしれない。









「上出来よ、うらた」

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作者名:なつの | 作成日時:2021年6月9日 0時

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