異端児くんと真面目ちゃん！

＃15 ページ16

「たっだいまです〜」

什造は、ドアをバーンと開け、皆にそう挨拶する。

亜門とアキラは、何やらテレビに釘付けになっている。

「只今帰りました…」

Aも部屋に到着したようだ。

「何見てるですー？」

班員たちは、何やらその番組を見て、爆笑している。

あまり業務室では見られない光景だ。

什造は、てっきり、面白いバラエティか何かをみているのかと思ったが予想は外れていた。

「…これ、ニュースですか？」

「ああ、そうだ。オグちゃんの喰種特集だ」

アキラは画面から目を話さず答える。

「何やらラビットに関して言及するようなので一応録画しておいたが…」

【ラビットはね、多分組織的に動いている多数の喰種だ】

【そのうちの一人が、この前の件に関わっていたということでしょうか？】

若い女のアナウンサーが聞く。

【ったく、若い子は不勉強で困るねぇ…。もっと推理力をつけなきゃいけない】

【…はぁ】

｢……はぁ｣
テレビのアナウンサーとほぼ同時にため息をつき頭を抱えるA。

【彼らは集団で捜査官を襲ったんだよ、】

ここでアキラは番組を止めた。

「とんだ迷推理だな」

亜門は、腕を組み、逆に感心しているようだ。

「これ以上市民に嘘の情報を流されたら困るな」

アキラは悩む姿勢をみせる。

「逆に、喰種への撹乱にはなってるかもな」

この滝沢の意見に亜門と真戸はうんうんと頷く。

「？？？？？」

什造は全く理解できないらしい。頭がプスプス言っている。

(はぁ、こういう類の話は難しいです…)

(それにしても、なんでAはため息ついてたですかねぇ？)

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