265 ページ36
奥に感じる生暖かい感覚に、意識がフッと戻ってきた。
これで何度目だろう。
目の前の男は、ただ獣のように私の体を貪っている。
チラッと見えた時計は日暮れを指していて、それは収録がとっくに終わってしまったことを示していた。
スマホもなければ、自分の身を守れるような武器もない。
慣らされることなく無理矢理挿入された秘部は始めから裂けるような痛みに襲われていて、自身が望んでいたような行為では全くなかったことを表していた。
「...くっ、はっ、」
気持ち悪い。
男の声が聞こえる度に、腰が揺れる度に、涙がボロボロと零れた。
こんな筈じゃなかったのに。
どうして、こんなことに。
どうして、私がこんな目に。
終わらないその行為に、私はまた涙を流した。
「...や、もうっ、...」
少しでも抵抗しようとすると、無言で首に手をかけられる。
「...かはっ、が、...っは」
圧迫されていく軌道。
またもや意識がぼうっとしていく。
「...」
そんな時。
ふと、男の動きが止まった。
耳を澄ましてみると微かに足音が聞こえて、私は最後の力を振り絞って必死に助けを求めた。
「...誰か！っ、助け、！」
「っおい、」
私が抵抗したことによって更に感情を昂らせた男に、頬を強く殴られる。
腹部に蹴りも入れられて、私はただその場に蹲ることしか出来なかった。
「...たすけ、て」
蚊の鳴くような声だった。
...足音が、扉の前で止まった。
ガチャリ。
薄暗い空間に、光が差し込む。
「＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿」
何が起きたのか、自分でもよく分からなかった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 922人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SEVENTEEN」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
てこゆの(プロフ) - izu^^さん» 一日で！笑一気読みありがとうございます、、笑笑こちらこそ読んでいただけて嬉しいです！^^ (2020年12月2日 19時) (
レス) id: bebd489c5d (このIDを非表示/違反報告)
izu^^(プロフ) - 偶然この作品に出会ったのですが、楽しくて1日で6まで読んでしまいました！！素敵な作品ありがとうございます！！ (2020年12月1日 17時) (レス) id: 6a22bceaf6 (このIDを非表示/違反報告)
てこゆの(プロフ) - b_sr_mさん» えぇ！い、1番ですか...！？笑光栄ですありがとうございます(TT)(TT)励みになります〜！更新頑張ります！！！！ (2020年11月29日 23時) (レス) id: bebd489c5d (このIDを非表示/違反報告)
b_sr_m(プロフ) - 占ツクで1番好きと言っても過言ではないくらい好きでいつも読ませてもらってます！更新頑張ってください！ (2020年11月29日 22時) (レス) id: 642656ffac (このIDを非表示/違反報告)
てこゆの(プロフ) - レンさん» コメントありがとうございます〜！！えぇ！とっても嬉しいです、、、！更新頑張ります！！ありがとうございます〜！ (2020年11月23日 9時) (レス) id: bebd489c5d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：key
| 作成日時：2020年11月2日 21時
