愛されたい白猫 (ページ2)

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不運の原因は！？ページ2

「ナツメ、トウマ、ちょっとAの後ろを照らしてくれないか。」
「？こう？」
ナツメと僕はウォッチでAさんの背後を照らす。
「何だこれ…！？」
Aさんの後ろに黒い影がある。
「え、どうしたの？」
「Aちゃんには見えないみたいね。」
「おそらく妖怪ウォッチを使ってようやく見える背後霊…これが不運体質の原因だ！」
「僕が祓うよ。
憑依！義経！」
僕はプレハブの外にAさんを連れ出し、義経を憑依させた。
「はぁっ！」
ザクン
背後霊を斬り、これで一安心。
「あ、肩がすぅって軽く…！」
「よかったね。」
「あれ、また重たく…。」
「も、戻ってる…。」
「今度は剣武魔神で！
憑依！剣舞魔神朱雀！我に力を！」
「はぁぁぁぁぁ！」
粉状になるまで叩き斬った。
「これできっと…いや、ダメか。」
何度も何度も試した。
おばばさんやアキノリの妖術もダメ。
ジバニャンやコマさん達友達妖怪でもダメ。
何度目かの時、ついにAさんも背後霊が視えるようになった。
「お前…お前が不運を招いたのか。」
「…〜っ！？」
背後霊をキッと睨みつけ、これまで見たことの無いような低くて怖い声でAさんが呟く。
「いつもいつもいつもお前のせいで…！」
「Aちゃん！？」
「下がってて…！」
Aさんからものすごい妖気が噴き出してくる。
「うおっ…！」
「邪魔なんだよお前！」
妖気の籠った正拳突きを放つ。
「うお、あ、ああああああ」
シュゥゥゥゥ
「あれ？消えた？」
「ほ、本人の時は消えた？」
「憑かれた本人のみ祓える霊じゃったのだろうな」
「おばばさん！これ、落ちてて…。」
霊が祓われた所に落ちていた石をAさんがおばばさんに渡す。
「これは！妖怪ウォッチの元ではないか！待っておれ！」
「…お腹空いたなぁ。」
ぐぅぅぅぅぅ…
Aさんのお腹が鳴る。
「今日はマグロドンの店定休日だし、寸胴丸のラーメン屋行くか！」
「おぉ、食べて来いー」
おばばさんの一言もあって、僕らはラーメン屋に行く事になった。