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卒業して、今後一切関わることはないと思っていたのに。
コイツは俺が進学した高校にいて、しかも笠松先輩の従兄妹とか言われて。
最初は俺を追いかけてここまで来たのかと思った。はっきり嫌いだと態度に出したのに、本当に鬱陶しい。そう口に出してしまったくらい。
だけど、やっぱりコイツもどこか俺のことが嫌いで。いや、俺が嫌ってるから嫌いなんだろうけど。
緑間っちに対して、
本当はキセキの世代がいないところでマネージャーやりたかった、と漏らした本音。
俺の事なんて追いかけてなかったし、今まで自惚れて酷い対応をとってた自分に、さすがに高校生になって気づいて。
初めて試合に負けて、勝つにはもっと必要な物があると知って。…少しくらい、仲良くしなければと。俺も大人にならなければと。
ガラの悪い奴らに絡まれる彼女を助けに行った。
そしたら、
「生意気な口聞いてんじゃねーよ、お前の女か?こいつ」
とんだ勘違いをした男に、彼女は殴られて。
「どーよ、目の前で自分の女が殴られんのは」
俺のせいで彼女を傷つけてしまったと知って。
ごめん、なんて素直じゃない俺は言えなくて。
今までの行動があったから尚更。
彼女の手を取り帰り道を歩いた。
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作者名:愛璃珠 | 作成日時:2021年8月7日 20時