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第48話「誰」 ページ15

「…んん?」


今は何時なのだろうか

辺りは耳が痛くなるほど静かで、暗い

隣からはカラ松の寝息

何故こんな夜中に起きてしまったのか

別にトイレにいくほどでもない

今までこんなこと1度もなかったのに

胸のあたりがザワリと騒ぐ


「(…胸騒ぎが酷い)」


周りを見渡せば、ホテルの部屋

寝る前まで見てた光景

ぼんやり月光が照らし出すスイートルーム

何ら変わりはない

はずだった


「っえ…?」


私は電気をつけた覚えはない

ましてや窓も開けてない

カーテンも閉めた

月の光が入ってくるわけがない

閉め切ってたなら部屋も見えるわけがない

なのに何故


「な、んで…」


部屋が見えるんだ

瞬間、私の視界は天井に移った

後ろから引かれた強い力のせいで、ドッとベッドに叩きつけられる


「っ!」


そして

私の上に乗る男と


【ジャッ】


額に突きつけられた冷たい銃

反応できなかった

この私が

まさかそんな


「……」


男の顔は月明かりが逆光になり見えない

額に突きつけられた銃は顎の下へ滑り、銃で顎クイをされる

動けるもんなら動きたい

でも何故か身体が動かない

むしろ動けない

コイツはやばいと頭で警報が鳴り響く


「だ…だれ…」


必死に紡いだ言葉で問う

コイツには抵抗したらヤバイ

そう感じた私は、久々に恐怖というものを体験した


「……」


だが男は何も答えなかった

かわりにジッと私を見つめてるだけ

男から伝わる強いタバコの匂い

唯一見えるのは、男がスーツ姿だってこと

しかも別にカチッと着こなしてる訳では無い

まるで金縛りにあってるような威圧感に圧倒されて、抵抗する力が湧いてこない

すると、ズイッとその男が顔を近づけてきた


「っ…」


そしてまたしばらくしたら、顔を離して今度は身体をジロジロ見始めた

特に手を出してくるわけでもなく、ただ見てるだけのこの男の意図がわからない

そしてしばらくして男が身体から退いた瞬間


【ドッ!!】


男に拳を叩き込んだ


【パシッ】


はずだった


「っ!?」


私の拳は、手首を捕まれ止められた

その男はグイッと私を引き寄せ耳元で何か囁いたかと思うと開いてる窓から飛び降り消えた


「Vengo per prenderLa uno di questi giorni」


その声は、隣で寝てるやつの声に酷く似ていた







──いつかお前を奪いに行く

















******

イタリア語なのですが作者は翻訳アプリで訳しただけです、絶対間違ってると思います、はい

第49話「睡眠」→←第47話「青いお風呂」



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炉夜 - おそ松さん2期OPを聞きながらこの小説を読んでる私は幸せ……でありたい(2日後中間テストの人) (2017年11月20日 1時) (レス) id: 299a7e3fab (このIDを非表示/違反報告)
全松girl(プロフ) - 『花より三色団子』の舞台って、東映太奏映画村(とうえいうずまさえいがむら)ですか?漢字違ってたらごめんなさい! (2017年1月12日 0時) (レス) id: 423ee50578 (このIDを非表示/違反報告)
さいか - ウォルトなんとか人間何回も泊まったことがあります。凄くてやばかった。(・ω・)ノ (2017年1月6日 0時) (レス) id: 400d8d3ea4 (このIDを非表示/違反報告)
阿修羅丸 - とてもおもしろいです。ドハマりしました! (2016年6月24日 15時) (レス) id: 304e2b5179 (このIDを非表示/違反報告)
松野七松(プロフ) - ひょえ−、女の嫉妬って怖いねぇ。フッ、心配ないさ、なぜならカラ子一途だからね!どうせならそのままゴ−ルイ))殴and蹴すみません、もう何も言いません。 (2016年6月14日 0時) (レス) id: e4fa147493 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:イバラ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/novel/ecfed04be15/  
作成日時:2016年4月8日 5時

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