お前泣いてんじゃん。 ページ4
?「どうした?急に。まず落ち着けって…」
ようやく状況が飲み込めてきたのか静かな声で囁いてくる。
六『ほっといてください。』
?「…。」
神様。どうして?どうして邪魔をするの。
このくだらない世界という鳥かごにの中にずっと閉じ込められるなんてそんなのは幸せじゃない。
飛び立とうとしている鳥を飛ぶなって言って何が幸せ?
答えは決まってるじゃない。
世界という鳥かごを私は壊すことはできなかった。
ならどうすればいい?
この世界から消えるしかない。
このくだらない世界に納得がいかないならやめるしかない。
生きることを。
2人の間に沈黙が流れる。
止められないなら止めなくていい。
止めようとするだけ無駄なんだから。
?「なぁ…お前、守りたい人っていないのか?」
沈黙を消すようにその人は問いかけてきた。
急になに?守りたいひと?そんなの_
六『いるわけないじゃない。守りたい人どころか守られてさえいない。みんな私のことをなんとも思ってない。私のことじなゃくてもみんな他人のことなんてこれっぽっちも考えてないのよ。自分が1番大切。それは誰でも当たり前じゃない?』
他人を優先して自分が犠牲になろうなんていてもほんのひと握り。まずそんなバカみたいな事この世界でしても意味が無い。
?「それは違うだろ。」
その一声にすべての思考が止まる。
六『は?』
何が違うの?何も違わない。生きてる時間が違うから?そんなことどうでもいい。私の人生をかけて分かったことはこれなんだから。
?「お前の事なんとも思ってないって…んな事あるわけないだろ!」
だから…
六『あなたに私の何がわかるわ_』
?「お前の人生とかそういうの関係ねぇよ。今、俺が、お前のこの行動を止めてる!なんとも思わなかったらこんなことしねぇよ。」
言葉を遮られた怒りはどこか遠くに消え去っていた。ただ、よく分からない感情が私の中に渦をまいていた。
?「なぁ。もう1回聞く。お前に守りたい大事な人いるだろ?」
守りたい人。
最初に聞かれた時も、ふいに頭をよぎったその顔は___
?「やっぱりいるんだろ?その証拠にお前泣いてんじゃん。」
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作者名:徠夢 | 作成日時:2020年5月31日 0時