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ドライヤーの風に吹かれていたところで、
そう告げられた。
ぽかんと口を開けた私を見やるお母さんの顔もまた、不思議そうなものだ。
「知らない男の子、だけど……。」
なるほど、その表情の原因は私を迎えに来たのが侑李以外の男性だったかららしい。
けれど、そうなると私もまた疑問符を浮かべざるを得ない。
侑李以外に私を迎えに来るような男性などいない。
お母さんは、あんたも隅に置けないわねー、と最終的にはよく分からない言葉を残して去って行った。
慌てて準備を済ませて、靴を履く。
これが侑李であれば、簡単には家を出ることが出来なかったけれど、違う人なのだから大丈夫。
侑李がお母さんに頼んで嘘を吐かせたというのなら話は別だが、いくら彼でもそこまではしない、
と思う。
僅かに強張った身体に鞭を打って、玄関を飛び出した。
大貴「よっ！」
A「、大貴！？」
瞬間、私の口からは素っ頓狂な声が飛び出した。
私の家に、私を迎えに来る男性。
それと聞いて、まず想像しがたいのは彼だ。
だって、どう考えてもあり得ない。
A「ど、どうしたの？」
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作者名：環
| 作成日時：2019年2月23日 10時
