私の推しは久々知兵助くんだが、今告白されてるのは竹谷八左ヱ門くんで…あれ〜？陸っ！

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『だから私は…





あの人自身を大切にしてあげたいんだ
先輩はご自身のことになると本当に不器用な人だからな
だったら私が…あの人の分まで大切にしてあげたいんだ






それが私の…俺の【想い】だ』



本当にムカつくことこの上ないが
【三木ヱ門】、貴様と同じことを今ふと思った




この人は自分を一番に大切なものだと思っている私とは正反対にいる人だ



自分のようになれ！というのはとてもおこがましく、それではこの人の良さまで潰れてしまうから言わないが
この人が自分を大切にできるような手助けくらいはしてあげたいなどと



余計なお世話だとはわかっているが
そう感じるのはきっと【この人を少し知ったから】だろう



父の温かな言葉で泣いているこの人を見たら
放ってなど置けないと思ってしまう



帰り道はとてもゆっくり歩いたつもりだった
それでも着くのは行きの時よりも早かったような気がする
行きと帰りで変わったことがあるのなら
それは___




「A先輩」

「ん？何？平くん」


忍術学園に着き
もう遅い時間のため自室へ戻ろうとする先輩を呼び止めて
振り返らせる
そうしないとこの先輩と話す機会がこれっきり無くなってしまいそうで__




「…ひたむきで真面目で頑張り屋さん」

「うっ…！？母上ね…？」

「はい
そう思っててくれたんですね？私のこと」

「まあ…そうだけど…
本人にバレるの恥ずかしい…な…」




あ、目逸らした
この人思っていたより面白い人だな




「…直接言ってみてください」

「…え！？」

「直接言ってください私に
はいどうぞ」



「え…え…？
滝夜叉丸くんはひたむきで真面目で頑張り屋さんで…
私の自慢の後輩…で…す？」




戸惑いながらも
きちんと私の急な要望に応えてくれるのか
この人は…


うん、やっぱり
悪くないかもな____



「…先輩」

「は…はい…」

「今度から見てるだけじゃなくて
話しかけてきてくださいね」

「はい？？」

「私もそうするので
じゃあ、ありがとうございました」




どういう意味かと問い詰められると
私も少しばかり答えにくい

だから一方的に私は言いたいことを言い残して
その場を、先輩から離れる


立ち尽くして困っている先輩を他所に
私はこれからどう先輩関わっていくか





そればかりを考えていた____

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