私の推しは久々知兵助くんだが、今告白されてるのは竹谷八左ヱ門くんで…あれ〜？参っ！【RKRN】

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「三郎次のことも俺にかけてくれた言葉も

君のその優しさが助けてくれたんだ」


「えっ…！？あ…いや…そ、そんな…！！」



そ、それは大袈裟じゃないかなぁ…！！！
そんな真っ直ぐな言葉言われるとこっちが照れてしまいます…！！！



私は彼の言葉に慌てふためいているが
久々知くんは急に真剣な顔になって
私を見て何かを言おうとしたかと思えば目線を逸らしては口籠もり
意を決したのかまた私を見て


















「A」







私の名前を呼び捨てで呼んだのだ





聞き間違いだろうか






彼がそんな風に私を呼ぶなんて




私がポカンとしていれば
彼は桜色に頬を染めては「んんっ…！」と咳払いをし
私を呼び戻そうとする


「あっ…」と私の意識が戻ってきたのを確認すれば
彼は眉を下げて私に問う



「みんな呼び捨てで呼んでるから
いずれはそう呼ぼうと思ってたんだけど…


嫌…だった…？」


「め、滅相もございません…！！！」



推しに呼び捨てで呼ばれるの
嫌なオタクなんていないですよ！！！！！！！！
ありがとう神様！！！！
寝顔のことなんて吹っ飛ぶくらい幸せです！！！


ただのオタクにこんな名誉なことあるなんて…！
い、生きててよかったぁぁぁぁ！！！！！


すると彼は小さい子達と同じように
ぱ〜っと明るくなる




「良かった…！





あとこれはずっと言いたかったんだけど勘右衛門に言われたからとかじゃなくて














俺は俺の意思で君と【友人】になりたいんだ」










「えっ…」











【友人】










うん嬉しい

ただのクラスメイトからの昇格だ

ましてやこんなオタクが推しとお友達になるなんて大昇格じゃないか



嬉しい

嬉しいよ













嬉しいはず…









なのに



















『どうして胸の奥でその言葉が引っかかるんだろう』













ううん、私その【訳】を本当はわかってる


でも今はその想いにフタをして
そのまま胸の奥深くに閉じ込めておこう



そう決めた








「…光栄です！」





彼から差し出された手を手に取った時に




その手を嬉しそうに握り返してくれる
彼の顔を見た時に






『決めたの、今は』

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