かわいい4年生はもふもふとともに…【男主】

5 図書室と本 ページ10

不破雷蔵side

僕は今日は委員会の仕事があるから図書室にいます。今日はちょっとだけ楽しみにしていることがあるんだ。とんとんっと控えめに肩をたたかれたと思ったら、1枚のメモが差し出された。そこには
珊『(この本返したいです。)』と書かれていた。この日は4年は組の瑠璃川珊瑚くんが唯一自分から僕に話しかけてくれるんだ。話しかけると言っても、筆談なんだけどね…瑠璃川くんはあの個性の強い4年生の中でも比較的控えめで可愛い存在だ。僕も何回か話しかけてみようとしたけど、三郎がなにかしちゃったみたいでいつも逃げられてしまう。だから、図書室に本を借りに来るこの日だけは逃げられないからすごく嬉しい。本の返却手続きを終えると、いつもはすぐに違う本を借りて出ていってしまう。でも今日は違った。

珊『(おすすめの本ありますか)』どうしようどれをおすすめするべきか…これにしようか…それともこっちがいいか…いつもの迷い癖が出てしまった…どうしよう…とんとんっと再度控えめに肩をたたかれたと思ったら、珊『(全部読んでみたいので明日から毎日順番に借りに来てもいいですか？)』すこしモジモジとしながら瑠璃川くんはメモを出していた。

あぁやっぱり可愛いね…

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