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ベッドに居座ろうとする浮所くんを追い出し、やっと仕事を始める。
と言っても他の先生と違って、授業をするわけでもなく、大抵は学校内の時間割とは別にマイペースに仕事をこなしていく。
私は4月にこの学園の保健室に勤め始めたばっかりだ。
養護教諭の免許を取ったはいいものの、両親が地元に戻って公立に勤めろとうるさく、せっかく東京に来たのにあんなど田舎に戻るのが憂鬱だった時、たまたまこの求人を見つけた。
前勤めていた先生が急に産休に入ることになったらしく、連絡したら特に面接もなくあれよあれよと採用が決まった。
"男の子ばっかりで大変だと思うけど、頑張ってね。
特に……何人か……ね?"
初めて出勤の日に校長からかけられた言葉。
最初は意味がわからなかったけど勤めて数ヶ月、やっとあの言葉の意味が分かり出した。
飛「Aちゃ〜ん!具合悪いー!熱測って〜!」
ほらまた来た。
「そんなに元気な声が出せる人は熱なんかありませーん」
飛「え〜俺ほんとに熱あるもん!!ほらっ!!!」
そう言って私の手を取って無理やり自分のおでこに当ててくる。
「ないない。超平熱だよ。早く授業戻りな。」
飛「え〜なんか今日Aちゃん冷たーい。いつもだったらもっと優しいのに〜」
「いつもと一緒です〜!っていうか名前で呼ぶのやめなさいって」
飛「いいじゃん〜!俺とAちゃんの仲じゃん?」
「教師と、生徒の関係です!!!!」
いつものように絡んでくる浮所くんの相手をしているうちにまたガラガラ保健室のドアが開いた
"なーに、また喧嘩してんの〜?"
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こっこ - 続きが見たいです (2017年8月8日 21時) (レス) id: a2fe90c7c3 (このIDを非表示/違反報告)
あや - 更新頑張って下さい! (2017年6月15日 6時) (レス) id: 42f3df75ce (このIDを非表示/違反報告)
ななこ - 続きが見たいです!更新頑張ってくださいね (2017年5月20日 21時) (レス) id: ab51b6f88d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:れい | 作成日時:2017年5月20日 1時