遠すぎて分からない (ページ1)

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上手くいかないページ1

「おい！そこの新兵！またお前か！お前は何度言ったらわかるんだ！！お前は基本がなってないんだよ！ちゃんと練習しとるんか！！」

もう、みんなの前で怒鳴られるのは慣れた。

いくら練習しても出来ないことが、

私には向いてないんだと訴えかけてくる。

みんなも私にがっかりしてるんだろうな。

だけど、今辞めても、私には戻る場所がない。

「お前は端っこで、筋トレをしておけ！邪魔だ！！」

「はい！！」

こうして、また私とみんなとの差が大きくなっていくんだ。

…

今日1日の訓練が終わり、みんな片付けに入った。

そんな中、ひとり上官に近寄るジャン

「上官」

「なんだ」

「A・ニードですが、…あいつ、いつもこの後１人で今日俺たちがやってた訓練を見よう見まねで自主練してるんです。」

「…」

「あいつは俺たちよりも頑張ってます。1番頑張ってると思います。ただ、少し不器用で、慣れるまで時間はかかりますが…」

「そうか…そうだったのか…知らなかったよ。」

ジャンはAが頑張っているところが伝わったと思い、笑顔が溢れた

「それなら、伝えてくれるか？お前は、仲がいいんだろ？お前は向いてない、早く調査兵団を辞退しろ、とな。」

「っ…上官？！」

上官はジャンの呼び止める声を無視して本部の建物へと消えていった