色々な愛２

どんな時もそばに ページ16

「はなー。」

朝仕事に来ると同期で同じ部署の友達が話しかけてきた。
高校から一緒で仲良しの友達。

「ん？なに？あ、おはよ。」

「おはよ。あんた、年度末の慰労会どうするの？返事出した？」

「え！？嘘！？いつまで！？」

「明日。」

「まじかよ。あー、でもなぁ…」

「森田さん？」

そう。この子は私が剛くんの付き合ってるの知ってる。
それを黙っていてくれるありがたい人間だ。

じゃ、なくて。

「そうそう。一応聞いた方がいいかなぁ。」

「聞きなさい。」

「うぃっす。」



「ということなんですが、行ってもよろしいでしょうか。」

『いつ。』

「今週の土曜日です。」

『あー、その日オフだわ。』

「まじすか！？」

久々2人で居れたじゃん！なんだよ！

『お前、百面相してんの？(笑)』

「こんな顔だからほっといて。」

『行けば？なにがあっても知らないけどね。』

「…なるべく早く帰ります。」

『よろしい。』


慰労会。

男「はなちゃん、やっぱかわいいよねぇ！」

男「それ俺も思った！」

「 (うるせぇよ、ハゲ。) 」

「はな、大丈夫？顔怖いよ。」

「いや、ううん、こんなハゲ共顔見ないようにしてる。」

「はなって、本当口悪いよね。」

「自覚してる。おトイレ行ってき。」

「はいよ。」

「あー、うざい。触んなよハゲ。」

『おーおー、口が悪いこと。』

「…ん？剛くん！？」

健「俺もいるよぉ。」

岡「俺も。」

「あわぁ！こんばんわ！」

『まだかかんの？』

「いや、この疲れ切った顔見て察して。」

岡「帰りたいんだね、はなちゃん(笑)」

「今すぐにでも帰りたいです。」

『んじゃ、帰るぞ。』

首根っこを引きづられる。

「待って待って。荷物と友達を置き去りにしてる！(笑)」

『じゃあ取ってこい。友達も取ってこい。』

「はい(笑)」



というわけで5人でお店を出る。

「はな、森田さん呼んでたの？」

「え？ううん、呼んでないよ？」

健「こいつはなちゃんが心配だったんだよ！」

岡「すっごいイライラしてたよ。」

『うるせぇ！』


「愛されてるね、はな。」

こそっと友達が囁いたことに笑顔で頷く。

「じゃ、私こっちだから。はな気をつけてね。」

健「あ、送るよ！岡田も行くぞ！」

岡「おん。じゃあ、2人ともおやすみー。」

「おやすみなさい！」

『おー。じゃあな。』


「剛くん。ありがと。好き。」

『うるせぇ。』


やっぱりあなたで良かった。
2人で歩く東京の街。

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