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…………どういう意味だろうか。
利用?漫画とかでしか聞かない台詞にはてなが浮かぶ。
「あの、利用ってどういう……?」
「山田ってイケメンだよね」
意味が分からなくて質問したら、さらに意味がわからないことを言われる。
「え、あ、ありがとうございます…?」
「こう言っちゃなんだけど、山田ほどのイケメンにいいヤツはいないって相場が決まってるんだよね」
「え、え?」
「だから他のやつらみたいに大ちゃんを利用しようとしてるんじゃないかなって」
「いや、ちょ、意味がわかんないんですけど……」
随分とまぁ好き勝手言ってくれる。
「て、ていうか!それを言うなら伊野尾さんもイケメンじゃないですか……」
あんたも例外じゃないだろ?という目で見る。
「そりゃ、どーも。でも俺は稀なイケメンなの」
「ええ……」
なんなんだこの人。そんなのってあり??
「じゃ、じゃあ俺も稀なイケメンですよ!」
「あ、自分でイケメンとか言っちゃうんだ」
「はぁ?なんなんですか!!」
少しキレ気味に言うと、伊野尾さんはふふっと急に笑って、「ごめんね?」と謝ってきた。
「いやぁ、うん、ひとまずは合格かな」
「合格?」
「大ちゃんの友達として〜」
「えぇ?」
大ちゃんの友達になるにはこの人との面接が必要なのかぁ?
いまの面接の真意も気になるけど、それよりも気になることがある。
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作者名:はらぺこ | 作成日時:2023年3月12日 22時