【d!】君の事が本当に嫌いでした。

Blau ページ49

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「捏島になんか言ってたのあんたでしょ？」


「エッ！イッテナイデ！」


「嘘くさ」


なんでばれてんのって顔だ。


「そりゃあ…ねえ…。」


「…い、いや確かに言うてたけど、ほんのりやで！？
"Aちゃん絶対気いあるで！"くらいやって！」


「…そぉ…」


「…ほ、ほんまに！申し訳ないとは思っとるけどさ…、初めてやねん…なんか…そういうの…。シッマがAちゃんみたいな子好きになるとか思わへんやん…？！一目惚れとか言いよるし！助けてやらなって…」






「え、ひとめぼれ」


ヒトメボレ。ひとめぼれ。一目惚れ…？
あの、頑固者が。一目惚れ。私に。


「…え、聞いてへん？」


首を横に振る。


「…あ、そうなんや。
俺は結構前から知っててん。1番に相談されたから。 ほんで俺が"相馬ちゃん頭ええし、勉強を教えてもらうの口実にしてみればええやん"っておふざけ半分で言うたらほんまにやりおって…、っていだだだ！！」


鬱くんの手の甲を全力で抓る。あれはお前のせいだったのか。人生最大レベルで苦い思いをしたというのに。


「でも最終的にはええ結果になったやん！
Aちゃんは嫌いな人間が1人減ったことやし！」


そう言われればそうではあるが、あんまり納得できない。正論なだけに腹が立つ。こいつ捏島に似てるな…、


「今失礼なこと考えたやろ！顔！」


「考えてないよ」



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