【d!】君の事が本当に嫌いでした。

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ほぼ無言なまま食堂に着く。食堂にはちらほら人がいる。机には勉強道具を広げているのが大多数だ。図書館よりも涼しいし、意外と勉強スポットかもしれない。今度はここでやるのもいいかもしれない。

食堂から自販機のある渡り廊下に出る。自販機は三つあるから選り取り見取りだ。冷たいものがいいなあ。200円をガサツに入れて


「おすすめ」


「綾鷹」


「…まあ…いっか。」


こいつが適当に言ったであろう綾鷹のボタンを押す。別に嫌いじゃないし。しゃがみこんでペットボトルを取り出す。
手に持つだけでひやりとして気持ちいい

捏島も同じものを買ったようだ。本人曰く「別に俺も好きやないけどな」とのことだ。好きな物買えばいいのに。


日陰があってそれなりに涼しい渡り廊下は居心地がいい。図書室に戻る気が失せてしまうくらいには。

ペットボトルを開けて1口お茶を飲む。…美味し、



「ほんま頭いかれそ。」


「…そうだねえ」


「…………………じゃ、頭逝かれたついでに聞いてや」


私の数歩後ろにたっていた捏島が、私の片腕を引っ張った。その勢いで私は後ろに倒れるでもなく、何故かぐるりと視界が回り、この男と向き合う体制になる。それはもう私がこいつの腕の中に収まっているかの、よう、な





「好きや」




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