【d!】君の事が本当に嫌いでした。

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...



食堂は何時にも増して賑やかだ。


今日は購買で人気メニューが出る日だから、食堂は人でいっぱいだ。購買のおばさんも困っているだろうな。私も同情してしまうくらいだ。楽しそうだからそんなことは無いのかもしれないけれど。



そんなことを考えながらも、わたしは食堂ではなく。その隣にある自動販売機の前に立っていた。私は昼ご飯を持ってくる派なため、食堂に行く必要は無い。




今日は特に飲みたいものもなく、既に自販機前で5分程度の時間を過ごしていた。

いっそもう適当でいいかと思い、財布を開けると、その直後に後ろから手が伸びてきた。
そのまま私の正面にあった自販機に200円が入れられた。



「うっ、え」


驚きすぎて変な声が出てくる。


誰だ、と勢いよく後ろを振り向くと、何故か目がズキリと痛んだ。咄嗟に手をかざして目を守る。

少しずつ目を開けると、映ったのは明るすぎる金髪。目が痛くなったのはこいつの髪に光が反射して、私の目に突き刺さったからだったのだ。

…そして何時もの澄まし顔で、私を見下ろす。

片手には財布が握られている。なんだかちょっと、高そうな財布だ。…なんとなくだがブランド品っぽくもある。私は詳しくないからよくわからないが、高校生にはあまり似合わない雰囲気を持っている。



「…」


目が合ったまま、数秒。


「…間抜けな声やったなあ」


確かにそうなのではあるが、面と向かって、さらにこいつに言われるとなると心底腹が立つ。というか全てお前のせいだろうが。


「…しね。」


そう言うとこの男はへらりと薄く笑った。何を笑ってるんだ本当にこの野郎許さないからな。





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