3滴 ページ4
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私は今日もレオが来ないかと心を躍らせながら泳いで待っていると、誰かの足音が聞こえてきた。
この場所は普段誰も来ない。
その為私はこの足音はレオだと思い上へと泳ぎ
『レオ!』
水中から顔を出し、レオの名前を呼ぶ。
だが、そこに立っていたのはレオではなく
『だ、れ?』
透き通るような銀色の髪の毛に、空のように澄んだ瞳をした男の人が立っていた。
レオじゃない!
でも、なんでこんな所に人が?
怖いことされる?
誰かも知らない人が目の前にいて私の頭は混乱する。そんな私に
「アンタ、王さまのこと知ってんの?」
と男の人は話しかける。
王さまって誰のことだろうか?
そんな疑問を抱いていると
「Aうっちゅ〜!」
『レオ!』
レオが来た。その瞬間、私は安心する。
「今日は泳いでないんだなっ!」
『いつも泳いでるわけじゃないからね』
私は苦笑しながらそう言うと
「ちょっと」
少し怒ったような色が孕まれた声に私は肩をはねさせる。そんな私に対し
「セナ?!」
レオは驚いたような表情をしてセナと呼ばれる彼を見つめる。
「ちょっと王さま?その子とどういう関係なわけぇ?」
どういう関係って……知り合い?にしても仲はいい方だ。
私が悶々と考えていると、レオはすんなりと
「友達だぞ?」
そう言った。
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作者名:ぽぽ | 作成日時:2021年1月30日 12時