【刀剣乱舞】必ずお守りします【一期一振】

サクラ咲く18 ページ20

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「……は…？」






心の底から湧いた声だった。







何だこの女は。話が読めない。







いや、そんなことよりも……






「赤月殿を、A殿の執事に戻す…？」





「私ぃ、すごく悪いことしちゃったなぁって。幼なじみの二人をバラバラにしてぇ、最低なことをしたって反省しててぇ…。」





「泉道寺さんも元気がなかったしぃ…。私と昴、最近仲が悪くてぇ…。」





モジモジとこっちを見るブターナ殿。さっきの言葉が頭の中をグルグルと巡る。








悪いことをした？








反省した？








元気がなかった？








仲が悪い？









「笑わせないで頂けますか？」






「え……。」






「元々、赤月殿を引き抜いたのは他ならぬ貴方。A殿の元気を、笑顔を奪ったのも貴方。」






「以前も申しましたが……。
身の振る舞いも知らない、世間知らずなお嬢様にお仕えするなど私の…執事のプライドが許しません。」







「全く嬉しくないそのお誘い、丁重にお断りします。」








この身が仕えるは泉道寺家の血統を受け継ぎし尊く清らかな御方。








私の全ては







”この泉道寺家の後継者が苦境に立たされた時…その子に力を貸して下さいませんか…？”







───先代当主との約束







そして…






”ありがとう、一期。”








───A殿の幸せの為に。








「い、一期さんっ！？」







「A殿をお待たせしているので、失礼します。」








立ち止まっていた足を動かして教室へと向かう。







無意識に早足になる自分に気が付かない程、頭は別のことを考えていた。








「(……ブターナ殿は一人。近くに人の気配は無かった。

ならばA殿の元には…───ｯ!!)」







そう思った瞬間、心に黒い感情が広がる。








……嗚呼、A殿。直ぐにお側に参ります。







だから、だからどうか…──。







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私をお側に…！







赤月殿を選ばないでください…ｯ!








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