【刀剣乱舞】必ずお守りします【一期一振】

サクラ咲く14 ページ16

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「A殿、休みますか？」





『うん。』





壁際までエスコートしてもらい、用意された椅子に座るA。
その周りではソワソワ…と身だしなみを整えているお嬢様達が集まっていた。





『あの、一期？』




「何でしょうか？」




『踊ってきてもいいんだよ？私はここにいるし…。』





チラリと周りに視線を流すも一期はAのそばを動かない。
お嬢様たちも聞く耳を立てている。





「(……A殿がそう言っても。)」





ギラギラとしたお嬢さまたちからの視線を受けて、内心冷や汗が止まらない。何より…






「一期さぁん。」






このクズ(豚子)や他のお嬢様達と踊れば、誰もそばにいないAに昴が接触してくるかもしれない。







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Aと彼が仲良く話している…否、踊っている光景を見たくない。







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浮かんできたその考えを断ち切って、目の前に立つ…濃いピンク色のドレス姿のブターナ・豚子に視線を向ける。





「何でしょうか？」




「豚子と、踊ってください♡」





断固拒否！と言いそうになった言葉を飲み込み、嫌悪で歪みかけた顔に笑顔を貼り付けて対応する。





「申し訳ないのですが、A殿の気分が悪いので側を離れる訳には…。」






え？と言う顔をするAを他所に「えぇー。」と言うブターナ。分かっている。






こいつがそう簡単に諦めるわけがないと。






「なら、昴が泉道寺さんの側に居ればいいわ。それなら一期さんも踊れるでしょ？」





「！」






豚子の言葉に反応したA。自身の着ている紺のドレスのスカート部分を静かに掴んだのを見逃さない一期。





「申し訳ありませんが…









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＿＿＿淑女としての振る舞いを欠くお嬢様をエスコート出来る程、自分は暇でないのです。」






「な……ｯ！」





『一期…！？』






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