【刀剣乱舞】必ずお守りします【一期一振】

サクラ咲く10 ページ12

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午後一番の授業は苦手意識のある”日本史”。




しかし、私たちがいるのは教室ではなく図書室の隣にある自習室。





テスト期間になると多くの生徒が利用するこの自習室で私は一期からマンツーマンで教えて貰っていた。





「……そう。華族制度です。」




『この時代に爵位なんてあったんだね。』




「えぇ。…次にこれが……。」




『え、漢字だらけ…。』




「二つに分けて覚えましょうか。ここに線を引けば…。」




『あ、なにこれ。面白い言葉になった。』






そのまま教わり続けていると、








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キ―ンコ―ンカ―ンコ――――ン……！









『あ…。』




「時間ですね。よく集中出来ました。」




『何か、あっという間だったね。』




「A殿の集中力が高かったからですな。」




『一期も教えるの上手かったよ？』




「！…お誉めに預かり光栄です。」






嬉しそうに笑う一期につられて私も笑みをこぼす。




勉強道具の回収し、廊下を歩いて教室に戻ると真っ先にブターナさんが私に気がついて大きな声で聞いてきた。





「泉道寺さん何処に行ってたのぉ？授業サボるなんてぇ、ダメだよぉ？」




『授業なら「問題ありません。」…わｯ！？』






私とブターナさんの話しの間を割るように入ってきた一期は、更に言葉を被せるように説明していく。





「A殿の苦手教科でしたので、私がお教え致しておりました。」





「でもぉ、それってサボりなんじゃなぁい？」





「サボりにはなりませんよ。







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なにせ、私は水晶(ｸﾘｽﾀﾙ)ランクの執事。教師に代わって、お仕えするお嬢様に勉強を教える措置をとることが許されておりますので。」




彼の一言でクラス中の視線が集まるのが分かった。うわずった声でブターナさんが叫ぶ。





「ク、水晶(ｸﾘｽﾀﾙ)ランク…ｯ！？」




真の実力者はその能力を隠したり出したり出来るという。
一期のブレザーの胸元につけられたバッチは己の存在を強く主張するかのように輝いている。






だけど、私を庇うように立つ一期は冷ややかな目でブターナさんを見ていた…。







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