恋は始まる前から終わっていた【合作】【Stpr】 2

66話（千颯） ページ22

Aside



『ころんっ！』



「わっ！」



思いっきりドアを開けて、ころんに抱きつく。



ご…


『ごめんなさいぃ…』



「え？」



『突然いなくなったりして__』



すると、目を細めて笑うころん。



「大丈夫。」



あぁ、そうやって優しくしてくれる君だから甘えちゃうんだ。



『それと…



疑ってごめん。』



「え。」


驚く顔を見せるころんだが、私は続ける。


『考えてみたの。ころんが私の側を離れたらって。



やっぱり、耐えられない。』



ねぇ、と言って、私は座り直す。


『こんな自分勝手な私でも、好きでいてくれる…？


私は君を笑顔にすることができるの…？』



最後は涙声になったけど、きちんと言えた。



私の想いを全て。



「それは…」


下を向いているころん。



あぁ、やっぱりもう嫌なんだ。


ていうか、彼氏を疑うなんて、彼女失格。



ほんとなにやってんの私…



「それはこっちの台詞。」


勢いよく顔を上げるころん。



うぉ、頭ぶつけるところだったぜ…



「僕だって、Aに嫌われないか、うざく思われないか、色々考えてたんだよ


正直、僕なにやってんだろう…って。」



すると、顔を少し赤らめるころん。


「それでも、Aが好きだから。」



そう言って、優しく微笑む。



次々に溢れてくる涙が、点々と服に模様をつける。



「A」



『はい。』


名前呼ばれたから反射的に返事をしてしまったよ。



「好きです。大好き。



僕と付き合ってください。」



『っ！はい！』


精一杯の笑顔で、私の返事を伝える。



『大好きっ…』



「泣くな笑」


私の頬を掴むころん。




え、なに。首取るの()



『え…なn…』


私が言う前に、唇を塞がれる。



数秒して、離れる唇。



「うるさい。」


そう言って、部屋から出て行くころん。




え。





え。




えええぇぇぇぇぇぇっぇえ⁈

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