【狛枝凪斗】この薔薇を君に 2【男主】 (ページ45)

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百三十八本ページ45

花村side

｢ぼくは…朝から旧館で料理の仕込みをしてて…そ、そうしたらね…大広間の方から変な笑い声が聞こえてきて…それで…そっちを覗いてみたら…そこで…見ちゃったんだよ、掃除当番だった狛枝が、テーブルの下にナイフを仕掛けているのを…！｣

｢な、なんか嫌な予感がして…それで…そのまま狛枝の様子を盗み見てたら、持ち込んだアイロンを倉庫に置いたり…エアコンのタイマーをいじったりして…しかもニヤニヤと…ずっと1人で笑って…だ、だから…ぼくはそいつを問い詰めたんだ…そ、そうしたら…そいつはっ！｣

ー｢…あっ、見つかっちゃった？｣ー

ー｢み、見つかっちゃったって…君は何をしてるんだよ？どういうつもりなのさ！？｣ー

ー｢もちろん…殺すつもりだよ？｣ー

ー｢…え？｣ー

ー｢花村クン…言っておくけど、ボクを止めても無駄だからね、たとえ、今止めたとしても、ボクは決して諦めないよ､明日でも明後日でも明々後日でもでもその先でも…必ずコロシアイを起こしてみせるからね｣ー

ー｢な、なんだよそれっ？いくら出たいからってそんなの…っ！｣ー

ー｢………そっか…やっぱりそんな風に思われちゃうか…でもね、そうじゃないんだ、ボクは自分が生き残ろうだなんて考えてないんだ、ボクはただ…コロシアイが始まって欲しいだけなんだ｣ー

ー｢な、何言ってんの…？｣ー

ー｢ボクはみんなが大好きなんだ、だから、みんなの役に立ちたいんだ、ボクは“超高校級”のみんなが大好きで…“希望の象徴”であるみんなを尊敬しているんだ｣ー

ー｢そう…ボクは“希望”と称されるみんなの才能を、心の底から愛してるんだよ、だからこそ…コロシアイなんかに負けて欲しくないんだ、どんなに巨大な“絶望”が立ちはだかろうとも、“希望”は決して負けない事を証明して欲しいんだよ｣ー

ー｢『希望は絶望なんかに負けない』って事を、みんなに証明して欲しいんだよ！｣ー

ー｢な、何言ってんだよ…訳わかんないよ…！｣ー

ー｢ほら、敵が強ければ強いほど自分達も強くなる…それってお決まりでしょ？つまり…立ちはだかる絶望が強ければ強いほど、みんなの希望も強くなるはずでしょ？ボクはね…その輝きを見たいんだよ、その為にみんなの踏み台になりたいんだ、ボクはキミ達の希望を輝かせたい…ただそれだけなんだよ…そう、ボクが求めているのは、どんな絶望にも打ち勝つ“強い希望”なんだよ！｣ー