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十五本 ページ18

狛枝side




「そんな事より、Aお腹空いてない?」




威『そんな事よりって...まぁいいや...家に帰ってすぐ寝ちゃったから結構空いてるよ』




Aは欠伸しながら普段着に着替えた




着替え終わったAは
ベッドに置かれた包帯に気がついた




威『...!...なんで取ったの...』




「暑そうだったからさ、それに暫く叔母さん達はいないんだから、今は肩の力を抜いてもいいんじゃない?」




威『...そんなのダメだ.....』




...Aは本当にいい子なのに、昔からよく虐められる
今でも飲み物を買いに外に出たら
昔のクラスメイトが絡んでくるって言ってた




Aが包帯を巻いてるのは勿論怪我をしてるからだけど
少しでも自分と誰かとの間に壁を作る為って言ってた




でも...ボクの前でくらい...本当のAを見せてほしい




「...なんで?」




威『嫌なんだよ..笑われるのも...腫れ物扱いされるのも』




威『だから...こんなところ...誰にも見られたくないんだ』




Aは長い前髪で顔を隠しながらボソッと呟いた




そうか...




ボクは希望を求めて、笑顔で未来へ進めているけど
Aの時間はあの日から...
Aが自由になったあの日から進んでいないんだよね..




ーーーーー




ーーーーーーーー




ーーーーーーーーーーーー




残念だよ...




ボクは二人で希望の光を見たいのにさ

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作者名:コヒ・ミルキー | 作成日時:2023年10月21日 3時

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