十三本 ページ16
狛枝side
『「ただいまー」』
なんて...この時間叔母さん達はいないんだけどね
叔母さん達はAが家を出たなんて知らないんだろうな
ましてや制服を着て学校に行ったなんて
威『...しんどい...疲れた...』
Aはブレザー、ネクタイ、カバンを机に放り投げ
そのままベッドに倒れ込んだ
「おつかれA」
「.....あれ、寝ちゃった?」
ちょっと叩いてみても全然反応しない...やっぱり寝てるね
汗ばんでるAの額に触れた
Aが嫌がるのは目に見えてるけど...
ボクはAの頭に巻かれている包帯を解いて
額の汗を拭き取った
Aが隠している顔の傷はとっくに塞がってるんだけど
その傷を見られる度に、叔母さんが、街の人達が
嫌な顔をする...そんな顔をされる度に
Aは苦しかったあの頃を思い出すんだって
でも...ボクの前でも取らないなんて...ちょっと傷つくよ
...どうせなら腕の包帯も取っちゃおうかな
たまには肌を解放しないと、体にも悪いしね
それにしてもAって本当に綺麗だなぁ
隅から隅まで全く穢れがない
その中で浮いている首の痣がまるで首輪みたいだ
...........
..................
Aを起こすのはまた後にしよう
よし、じゃあ晩御飯を作ってこようかな
ハンバーグかオムライスか...Aはどっちが好きかな
2人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:コヒ・ミルキー | 作成日時:2023年10月21日 3時