【狛枝凪斗】不幸中の幸い【男主】 (ページ11)

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八本ページ11

狛枝side

A…本当にぐっすり寝てる、可愛いなぁ

Aはボクの膝を枕にして眠っている
あの時、Aは腕を引いたら抵抗せずに倒れて来た
まぁでも…凄い眠そうだったから
反射神経が鈍ってただけかもしれないけどね

昔は腕を掴むどころか、近付いただけでも警戒してたのに
今では頭を撫でても嫌がらないんだから
毛色のいい野良猫を手懐けた気分

威『…う…うーん……あ…凪斗…』

藤色の髪を撫でて遊んでいたらAが目を覚ました
意識はハッキリしてなくてフラフラしながら起き上がった

「おはよう、よく眠れた？」

威『う…ん…』

威『…？…凪斗、今何時？』

だんだんと覚醒してきた意識の中でAは聞いてきた
まだ欠伸をしてるから今また寝たら夜に眠れなくなるね

「今は放課後だよ」

何度か起こそうとは思ったんだけど
あんなに気持ちよさそうに寝てたAを起こすのは
なんだか罪悪感があったんだよね〜

威『え！？やばいじゃん…どうしよう…』

「大丈夫だよ、僕がいるから」

「それに、人見知りのAの為だって言えば」

「雪染先生も納得してくれると思うよ？」

焦ってるAも可愛いな〜
まぁでも、一応七海さんには報告したんだよね
どこまで信じてくれているかは分からないけど
先生が探しに来てないところを見ると
上手く伝えてくれたんだろうな