もしも…なお話7

好感 ページ5

「まぁ、その後は色々あって
その過程でAさんに対する感情の変化が
皆にもあった様です

だから、今、再会した彼等がどういう反応するのかは
僕にはわかりません」

「黄瀬君はAに対する好感度は高いわね
練習試合の時も動きが変わったもの」
うんうん、っと頭を動かすカントクに

「？そうですか？動き自体に効果はまだ出ていなかったと…
好感度は高いでしょうけど、あの時はまだAさんに
疑心を持っていた様ですし」
「あれが違うなら彼のスペックってどうなのよ！」

「キセキのメンバーの能力はまだまだ上がると思います
黄瀬君や緑間君と試合をして思いました」

「恐ろしい子達よね…本当に
でも、そうだから戦いがいがあるわよね！」

うふふっと楽しそうに笑うカントク

「あ、でも、Aを嫌いな時ってどういう反応になるの？」
その質問に僕は首を傾げる

「僕はAさんを嫌いという人に
会ったことは無いのでわかりませんが…

まず、認識しないと思います…Aさんを」

中学の時に陰口を言う人々はいましたけど
本気で嫌っている人は見た事なかった

「に…認識しないって…
でもまぁ、何となく納得できた
榊が来るとなんか楽しくなるんだよな
「おー！来たのかー」ってな感じで」
日向先輩がそう発言すると

「何だろうね、来たんだ！って嬉しくなるっていうか」
「わかるー！ニコッと笑って応援されるとやる気出るし」
「居るだけで癒しって感じでさー」

と、次々とAさんに対する言葉が飛び交う
それを聞いていてカントクが呆れたように息を吐き僕を見る

「ウチの男子等の好感度は大丈夫そうね
一緒に胃袋も掴んでるから……」

そこで言葉を止め目線を泳がし

「今の状況も中学の頃と同じじゃない？
私…Aに同じ事させてない？」

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