もしも....なお話6

検証！ ページ11

あれから数日後の昼休み

リコの一声でバスケ部員がコソコソと集まる

「今日集まったのは、
この間の黒子君の発言を検証したいからよ！」

Aは黒子君に驚いた事は一度もない、と言う
散々私たちが驚かされていると言うのに
今だって

「して？その黒子はどこに行っているんだ？」
日向がキョロキョロと周りを見るが…

「僕はずっとここに居ますよ」
っと、日向の目の前に立っている黒子に驚く一同

「も…もぅ！絶対驚いた事が無いなんて嘘よ！」
「……本当なのに」
腰を抜かすリコにちょっと不服そうな黒子

昼休みは図書室か、時折庭にいるというAを探す

「あ！いたわ！」

花壇のそばに座って植物を眺めているAに

「榊ちゃん…お花似合いすぎ」
と誰かが呟き、男性陣がほわっと惚けると

「んもぅ！全くうちの男子どもめ！！
黒子君！検証頼むわよ！」

リコが振り返ると黒子が居ない
「！？」

そして、花壇に視線を戻すとAまで消えていた

「あ、あれ？ど…どこに」
「どうしたの？」

キョロキョロするリコの背後からAが声をかけると
声にならない声で叫びを上げる一同

「いつの間に！？
というか！黒子君は？」

「え？ここに居るよ」

今まさに背後からAを驚かそうとしていた様子の黒子を
きょとんとした顔で指差すA

その後、何度か実験してみたが
黒子が声をかける前に気付くという実証が確認された

恐るべし…A
ますます何者なのか気になるわ
と、謎の闘志を燃やすリコなのであった

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